今回の旅行で絶対やりたかったことは「自転車で漢江を渡ること」だった。私は漢南で自転車を借り、念願かなって漢南大橋を渡った。川沿いに整備されたサイクリングロードをたっぷり1時間は走り、クタクタになって盤浦大橋を渡った。このへんでもう退散すればよかったのに名残惜しく、もう少し走っていたら、街のほうに戻る道がなくなった。自転車を返す時間も迫っているし、焦る。結局高速道路を超えるために、歩道橋を3つも上がり降りする必要があり、へとへとに疲れた。歩道橋には自転車を押して通れるようにレールが設置してあるが、階段の脇なのでめちゃくちゃ急角度で、大変だった。さすがにもう、何か飲まないと、水分を取らないとやばい。暑いし、トイレ行きたい。ここどこ。
辿りついたのは龍山公園だった。ちょうど桜が満開で、お花見をする人たちがたくさんいる。
公園は良いよね、トイレも借りられるし、博物館もある。そう、この公園には国立ハングル博物館と、国立中央博物館があるのだ。今日はもうリウム美術館に行ってきた帰りだし、体力的に博物館は厳しいが、でもトイレを借りたし涼ませてもらったので、何か買ってお金を使いたい。
とりあえず博物館の中にカフェがあったのでアイスアメリカーノを買ってガブ飲みした。文字通りガブ飲み。普段はアイスアメリカーノなんて飲まないのに、韓国に来るとついソウルっ子ぶって飲んでしまう。

そしてミュージアムショップで、달항아리（タルハンアリ／満月壺）のマグネットを見つけた。달（タル）というのは月のことだ。月の形をした壺だからタルハンアリ。タルハンアリはリウム美術館の古美術品のエリアにも展示されていたから見覚えがある。作品名じゃなくて、総称なんだな。白磁で、確かに月のようにぽってりとまるい。装飾はなく、色と形、サイズを楽しむ。

マグネットは半球上になっていて、陶器で出来ている。「お水を入れて一輪挿しにしてもいいよ」と書いてあった。玄関ドアにつけようかな。かわいい。良いもの見つけた。