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2026年8月20日 (木) 19:52

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来月、MMCAにソ・ドホの展覧会を見にいく。発表された時点で絶対に行くと心に決めており、半年以上「絶対に行く、絶対に、絶対に行く」としつこく思い続けていたせいで、すでに始まっているものと思い込んでいたが、正確には8月27日からで、まだだった。
ある日ふと「……すごく人気なんじゃないの、行って入れなかったらどうしよう」と不安に思い、検索すると「かなりの動員を見込んでいるので、会期の最初のほうだけでも予約を受け付けることにしたよ!」という情報がすぐに出てきた。あっぶね。ですよね。毎度のことながら予備日が無い旅程を組んでいるので、チケットカウンターに並ぶ数十分すら惜しい。ここはぜったい予約しておきたい。韓国は現代美術展の人気が高いみたいで、そういえばロン・ミュエック展もダミアン・ハースト展もめちゃくちゃ盛況だった。現代美術が特に人気なのか、近代も同じなのかとかは分からない。
早速会員登録をして予約フォームへ進んだら、日時を指定する仕様っぽい。なるほど。朝10時の回を選んで決済。もともと8000ウォンのチケットが予約割引で6400ウォンになった。安い、安すぎる、そもそもが安いのに、割引とかせんでいいのに、でもありがとう、気持ちがうれしい。ミュージアムショップで絶対なんか買うからね。
けっこうギリギリまでキャンセルできるのも良い。つまり、行くのは行くけど時間帯を変更したいな、みたいなときに、一旦キャンセルして取り直す、ができるということだ。韓国のこういうチケット予約って、だいたいどれもキャンセルできるし返金もしてくれるのが素晴らしいと思う。やむを得ず行けなくなることって普通に起きるし、自分が行けなくなっても誰か代わりに行きたい人が行けたほうが嬉しいもん。日本だとこういうのは手数料や人件費なんかのコストを重く見ていて、キャンセル不可・返金不可・リセールなし、とするケースが多いように思う。つまり、予約して金を払うところまでしか面倒を見ず、当日空席が目立とうが、数十枚のチケットが無駄になろうが、仕方ないとすることがほとんどだと思う。こんなのって!悪!とまでは思わないし、私はどちらかというとこういうののシステムを作る側の仕事をしているので事情も結構理解できるほうのはずだけども、同時に「いつまでもこういうことをやってるからどんどん格差が広がって最終的に文化が死ぬんとちゃいますか」とも思う。ま、因果関係とか知らんし雑な極論やけど……とはいえ森美術館のロン・ミュエック展は一番安い買い方でも一般2100円、MMCAは5000ウォンやで。これってただ民間と国立の差なんかな、違うと思うけどな。
こういう、なんとかならんのかな、こういうのをさ、なんとかしたいけど、私なんかできることないんかな、みたいなの、毎日ずっとあるけど、折り重なって在るけど、みんなこういうのどうしてるんやろ。持ったまま生きて、これこのあとどうなるんやろ。持ったまま死ぬんかな。

こういうのを考えるとき、ずいぶん前に聞いたエスプレッソの話を思い出す。たぶんイタリアのどっかカフェだと思うけど、ある人がエスプレッソの料金を払うとき、余裕があれば2杯分の値段を払う。その人は1杯だけを飲んで、もう1杯はお店側が「保留」にしておく。そのあと誰か「お金がないけどエスプレッソが飲みたい人」がいれば、お店に「保留」のエスプレッソがないかどうかを聞いて、あれば飲ませてあげる、というやつ。これを、美術館とか映画館とかで出来たらいいのにな。
とはいえこれは元の値段が2倍出してもそんなにしんどくないやつしか向いてないか……たとえば私は美術展のチケットが本来2100円のところを3000円出すのは構わないけど、4200円になると結構「うわ、高」と思う程度の金銭感覚なので……だからこれ元がさ、5000ウォンなら、毎回10000ウォン出しても全然いいねんよな。

そんなことしたら無料で見ることに執着して全体の売り上げが下がるのでは、という意見(脳内意見)にはRADIOHEADがアルバム『In Rainbows』を価格自由で発表した話がある。これはリスナーが自分で価格を設定して良いし無料でも良い、という販売方式にしたというもの。「そんなことしたらみんな無料で聞くから売り上げが下がる、利益が出ない」という意見が多数だったのに、実際のところは通常のアルバム販売価格より高い価格を払う人が予想より多くいて、売り上げ総額で言えばあまり変わらなかったし、「無料なら欲しい人たち」にも行き渡ったのでプロモーション的には良かった、みたいな結果だった、はず。
それにしても20年くらい前のことなので、今思えば当時としてはかなり画期的な施策だったんじゃなかろうか。2026年現在、音楽は(広告を間に挟み込めば)基本的にすべて無料のものになって久しいです、と言えば当時のトム・ヨークはびっくりしてくれるんだろうか。

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