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2020年8月24日 (月) 23:08

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本を読まない、という人に5億年ぶりに会ったのでほとんど反射神経みたいな速度で拒否反応を示してしまった。単純にびっくりした。

本を読まない、物語を必要としない人は当然居るし、そんなこと分かってたつもりだったし、本を読むかどうかと人間性とは関連しないし、そんなことは分かってたつもりだったけど、とにかくびっくりした。
でも冷静に考えるとあんなにびっくりすることはなかったな。ただ、精神的に近しい人だと思っていたのでめちゃくちゃびっくりしてしまった。
とは言えあんなに拒絶することはなかったよな。

「本を読まない人と話すことなんてないよ」ぐらいのことを言ってしまった気がする。少なくとも「本を読まない人はセクシーじゃない」は言った、確実に言った。冷静に考えると私のほうが頭がおかしい。でも本を読んでいる人の、あの目の動きとか、手の動きとかはセクシー以外のなにものでもないでしょう、ここに居るのに居ないみたいな顔になるでしょう。あ、やっぱ私のほうが頭がおかしいな。

私は本が必要じゃないときが今まで生きてきて一度もなかったし、子どもの頃は特に「ここではないどこか」を欲して、それを求める先が本しかなかったと感じているので、「べつに本読まないでも語彙はあるから」とか「書き手に興味がない作品にそもそも興味を持てない」とか「共感できないものを読めない、気持ち悪くなる」とか「ゴチャゴチャ考えたやつをゴチャゴチャ書かれて、それを読むのキツくない?」とか言われると目から鱗がぼろぼろ落ちて身体が鱗に埋まるみたいな感じがした。
私は語彙を増やしたくて本を欲しているわけではないし、どちらかというと書き手には興味がなく、共感の川を流されて驚異の海にのまれたいがために本を読んでいる。
さらにゴチャゴチャ考えたやつをゴチャゴチャ書いて、それを10年インターネットに放流しっぱなしにしている私はなんなの。こんなん金にもならんし、そもそも誰も読んでないのによ。私はなんなの。物の怪の類か。鱗どころの騒ぎじゃないわ、魚が目から出たんじゃないか。

とは言えびっくりしすぎだったな、落ち着けよ、そんな拒絶するこたぁなかったよ。っつーか本が要らない人、という驚異を受け入れろよ、驚異が欲しいんじゃなかったのかよ。盛大に矛盾してるぞ。

じゃあ何読めばいいの?と言われて好きな作家を何人か挙げてみたけど、こんな空虚な行為があるだろうか。いつどこで何に出会うかを、自分で選んでいるようで実は全く選んでいない、ほんとうは選ぶ余地などない、というところがおもしろいのに、それが大前提というのによ、「これは読みやすいんちゃうかな」だの「代表作はこれかな」だのと並べ立てて、仮にそれを読んでくれたとしてよ、それがなんだってんだよ。なにがおもしろいんだ。ばかみたい。

「本ぐらい読んだほうがいいんじゃない?」とか思ってないのに、思ってないと思ってたのに、実は思ってたのかな、と思うとこわい。今一番"無意識"がこわくて、でも無意識は無意識だから防御できない。二重にこわい。

「思う」って書きすぎててそれもこわい!お、思えなくなりたい!

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