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献身のちくわ
2026年9月2日 (水) 21:18
日とと記、というサービスがおもしろくて、また日記を書いている。これは自分が日記を書くと、誰かの日記がひとつ読める、というWebサービスだ。自分が書かなければ人のを読めない仕組みになっているので、私は日記を書きたいという気持ちからではなく、人の日記を読みたい一心で日記を書くという、珍しい衝動で書いている。
誰かの日記はランダムで届く。どんなにその日記が「いいね」と思っても、いいねボタンは実装されておらず、その誰かの明日の日記が読みたくても、フォロー機能は実装されていない。もどかしいが、魅力的だと思う。だって誰が書いた何のことか詳細には分からない日記が、おもしろいんだから。ふと、日記にパーソナリティは要らないってことなんだろうか、と思うけど、たぶん逆で、日記にはパーソナリティが否応なく出るのだろう。
私の日常生活では出会うことのない、学生さんと思しき方の日記に出くわすのも楽しい。昨日は「学務課に電話している横で母が大声で話すので、向こうに聞こえていたと思う、恥ずかしかった」というようなことが書いてあって、にっこりしてしまった。お母さんを恥ずかしく思うのって、子どもである証拠じゃないだろうか。微笑ましいなと思って。いやもちろん、電車の列に割り込んだり、使いもしないのにスーパーで割り箸を何本も取っていたりしたら恥ずかしく思うだろうけど、声が少し大きいくらいのこと、別にこの世のすべての親という生き物にあることなので……学務課の方だってきっと「後ろで母ちゃんがうるさいな(にこにこ)」になっていたと思う。
私もなるべく人が読んでおもしろい日記にしたいと思うけど、こちらも誰に届くかは分からないし、反応も全く分からないので、努力のしようがない。それでも書くのは、誰かの日記が読みたいからだ。匿名の誰かが書いた短文はすでにあちこちにって、絶対読み切れない量があるのに。
しずかなインターネット、というサービスがあって、3年前くらいにやっていた。あまり強固に人と繋がろうとしないインターネットがあっても良いのではないか、というトーンのWebサービスで、これも日記を書くのがメインだったのだけど、1ヶ月くらいしか続かなかった。「購読」という機能があったので、私が「少なくともこの人は読んでいるんだ」と意識してしまったのが原因のように思う。「購読」してくれた人の日記は私も「購読」返しをしていたのだけど、これもなんか、余計なことだったかもしれない。「読む人」の存在が与える影響は大きいのだなと思った。良し悪しではなく、影響の有無そのものが。私にとっては「誰かが読むかもしれないが、誰かは分からない、その誰かには未来の自分も含まれる」くらいの場が居心地がいいようだ。今のところ。
とはいえしずかなインターネットに自分が書いたものは、出来事としては思い出せるけど文章としては忘れており、読み返すとおもしろかった。2023年は映画を200本見ることにしていた年なので、毎日何かの映画を見ているのもおもしろい。「夜、ロバートデニーロの『タクシードライバー』を観る。すごい気持ち悪い映画。」とか書いてあるし。率直。
座って話しているときに手を動かして何らかのジェスチャーをしている様子の写真を「ろくろを回す」と言うと思うけど、人に言ったら全然伝わらず、ポカンとされた。ある程度の世代なら共通認識の比喩表現だと思っていたけど、違うみたい。ネットスラングすぎるのか。
でもそんな大昔のじゃなくない?と思ったけど、もしかしたら業界もあるのか……気をつけよう、と思ったけど、あの写真が欲しいとき、他にどう言えばいいんだろう。座って話している写真って、静止画になるとあまりにも静が過ぎる。かといって「少し動きが欲しいので手を動かしていただけますか」と言ったところで相手も困るだろう。小物を使えば自然な手の動きは撮れるけど、話の内容によっては小物の登場自体が不自然になってしまうし。やっぱり「ろくろ回してください」がスムーズじゃない???
意図的に魚を食べる回数を増やそうと思い立ち、冷凍の鮭を買った。嫌いじゃないのに日常的に魚を食べない理由を考えてみると、自分の料理のレパートリーが肉に比べて圧倒的に少ない・魚を焼くグリルがない・フライパンで焼くとどうしても水っぽさが気になりおいしくない・焼き網を使うとコンロの掃除が面倒・シンプルに骨めんどい・脂っこい魚が嫌い、などがあった。生魚は好んで食べるけど、そもそもスーパーに良いのがなかったりする。ツナ缶は食べるけど、週5で食べたいかと言われると微妙。
とりあえず骨取りの鮭をネットで大量に買い、電子レンジで調理してお弁当にすることにした。電子レンジ調理の鮭は正直出来立てはおいしくないが、お弁当だと冷めているのでそこまで気にならない。起きたら冷凍のまま電子レンジに入れて、出来たらタッパーに入るサイズに割っている。手で。包丁も箸も要らないので楽。なおかつ鮭自体は飽きない。週5で鮭、ぜんぜんいける。お弁当は最近ずっと何らかのスープと冷凍ごはんなので、鮭をプラスしやすい。
問題は骨取りの鮭が高いことだ。当たり前のこと過ぎる。ありがとう骨取ってくれてる人。自分で取れや骨ぐらい、と思ってるでしょう。ごめんなさい。安い時にまとめて買って、自分で骨を取り、冷凍、が一番いい気がする。鮭の骨は別に細かくないし……
スープはテンジャンチゲとソコギムッククを交互に回している。まとめて作れるし、切って煮て味付けするだけだから手間も少ない。肉・野菜・きのこ・豆腐を入れられるし、おいしい。味噌汁は作り立てが一番おいしく、煮込めば煮込むほど風味が飛ぶし味は落ちるのに、テンジャンチゲはグツグツ煮込むほど旨味が増すのもうれしい。なんなら2~3日後のほうが馴染んでおいしい。がっつり濃い出汁を入れてもテンジャンが負けないのも良い。
テンジャンは熟成期間が長いらしく、結構しょっぱいのだけど「甘みが足りなければハチミツを入れて調整を」と書いてあるレシピを見た。「味噌汁に?ハチミツを?さすがにどうなん、せめてみりんでやらせてよ」と思ったが、レシピをナメている奴に上達の道はないので素直に従った。結果、ハチミツは少量で甘みとコク、深みをもたらしてくれた。レシピを信じるところから料理は始まっている。
「レシピを信じる」と言えば長谷川あかりさんですが、こないだ初めてじゃがいもとちくわのバター煮を作ってみた。おいしいし簡単やし、これはすごく良いレシピ。ちくわって筑前煮とかに入れると出汁を出し尽くしてしまって、本人はおいしくなくなってしまうかわいそうな食材なんですけど、バターを入れるせいか、15分も煮るのにおいしいままですごい。じゃがいもがちくわの出汁でおいしくなるところまでは理解できるけど、ちくわそのものもおいしい。煮込まれてプワプワのちくわ、好き。
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