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hope on the stage
2025年6月4日 (水) 19:23
j-hopeさんのコンサートへ行ってきた。ファンクラブの先行にハズれて「きょ、京セラドームて5万人ぐらい入れるんちゃうんか……当たりませんか……」と悲しみにくれていたところ、2次先行でどうにかチケットを買うことができた。歌い踊りラップするチョンホソクさんを見ることができるなら、席などもはやどうでもいい。初めて中に入った京セラドームは、天井のデザインがかっこよかった。
案の定スタンド3階席だったので、メインステージに立つホビは親指の先くらいのサイズだった。真ん中くらいにもステージがあり、そこに移動してくると人差し指くらいのサイズに見える。初めて知ったことだが、人差し指サイズになると、ダンスと音とのズレがなくなる。親指の先サイズのときはズレる。
人差し指サイズで見ても、j-hopeさんのダンスは本人のそれと分かるダンスだった。いま、そこで、j-hopeさんが踊っている。j-hopeさんのダンスを見ていると、私は重力の向きというものが分からなくなってしまった。まるで上から何かにツンと引っ張られているように腕が上がる。
私は経験などないのでほとんど知見もないが、ダンスというのは本当に、どんなに上手になっても、どんなにハイレベルになっても、誰かとまったく同じダンスというのは存在しないものなんだなと思う。違う身体を使っているのだから当たり前かもしれないけど、角度がぴったり揃っていても、ジャンプの高さが全く同じでも、人と同じダンスというのは無い。親指サイズで見ても、人差し指サイズで見ても、ドでかモニタで見ても、j-hopeさんのダンスはj-hopeさんのダンスであり続けるのだと知った。そういうのって、めちゃくちゃ希望だなとも思う。自分は自分以外の何者にもなれず、何者も決して自分にはなれないということは、希望だと思った。自分は自分のまま、ただもっと、もっともっと、とパフォーマンスを続けているんだと思う。そういう姿を見せてくれているんだと思った。ありがとうj-hopeさん、かっこいい生き様を見せてくれて。
そういえば、私はこうやってファンが掛け声を叫ぶようなライブに行くことが初めてだった。だいたい曲が出るのと同時くらいに公式から「掛け声はこれです」みたいなのが発表されるものらしい。ファンはライブに行くまでにそれを練習する。カルチャーショックがすごい。
SNSを見ていると「Youtubeに応援動画があるから!これを見て!みんな練習しましょう!」派の人や「集中して見たい人に掛け声を強要するな!静かに見たいファンだっている!」派の人など、いろいろいる。まぁ、どちらの言い分も理解できる。私は行く前までは「それぞれ好きにしたらええやないか」と思っていた。
が、行ってみると「たくさん声を出したほうが良いに決まってる」に変わった。なぜなら推しが嬉しそうだから。自分の声が自分で聞こえなくなるぐらいの声援が客席から届いているときの推し、本当に幸せそうだった。大歓声を浴びている推しの輝くような美しさったらない。耳だけじゃなくて、全身の細胞から吸収しているみたいだと思った。
いつも元気をもらい、人生を支えてもらっている推しが、掛け声くらいであんな良い顔してくれるなら、喉がつぶれるぐらいなんだというのだ。なんぼでもあげたい。掛け声、ちょっとでも練習しといてよかった。
むしろ、もっともっと練習しとけばよかった。推しは当日までに何度もリハーサルを重ね、より良いパフォーマンスをしようと努力し続けているのによ、チケット代払った程度のファンが掛け声すら練習せんて、どないなっとんねん(突然の過激派)。
もしかしたらアーティストが「自分が本当に愛されている」と実感できる場というのは案外、コンサートくらいしかないのかもしれない。生身のファンに会う機会って実はそんなに多くない。もし私がアイドルだったら、移動中に大勢の人にスマホのカメラを向けられたり、空港で待ち構えたりされることが「愛されている証だ」とは思えないだろう。「有名人になったんだなぁ私」とは思うかもしれないけど「愛されてるなぁ私」とは思わなさそう。コンサートで歓声を浴びることが、どれほど実感を伴うかは、想像できるような気がした。
普段はそれが「拍手」だと思っているけど、Kpopの現場は客がみんなペンライトを持っているせいか、あんまり拍手が起こらないみたい。
用意された場に足を運び、実際に声を挙げることの意義を実感することが出来たのもよかったと思う。ありがとうj-hopeさん。
何度トライしてもジンくんのソウルソロコンチケットは取れないので、気を取り直して同じソウルで開催される「ライブプレイ」に行くことにした。ライブプレイというのはいわゆる「ライブビューイング」みたいなもので、コンサートそのものを生中継し、別の場所でみんなで観る、というイベントらしい。1万人ぐらい入る会場でやるみたい。家でオンラインライブを見るのも良いけど、用意された物理的な場があって、時間とか金額とかの折り合いがつくなら行ったほうが良いな、と思い、航空券と借りる家を押さえた。夜中に着く便にしたので初日は空港に泊まることにした。深夜の空港も、空港にあるホテルに泊まるのも初めてでうれしい。推しを理由にして、いろんな経験ができるの幸せだなと思う。
日程が被ったので行けなくなった立川談春独演会のチケットを両親に譲ろうと母に電話したら「また行くん?また韓国?今度はなに、毎月行ってるやん」と言っていた。毎月は行っていない。
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