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かすうどん

2026年8月27日 (木) 19:13

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人間ってホルモンの奴隷じゃないですか、と言ったら「主語が大きい」と言われた。「すみません、私はホルモンの奴隷なんですけど」と訂正したが、主語は大きくないと思う。人間ってホルモンの奴隷だ。
生理前で浮腫みがひどく、今日はいよいよ「こんなんもう浮腫みとかのレベルじゃなくない?目ぇ腫れてるやん、もう外出たくない」と起き抜けに思った。にも拘わらずいつもどおり化粧をして、バチバチに仕事をして、えらかった。寸志あげてほしい私に。私はもう40年近く女をやっていて、たくさん水分をとって、これ以上減らすとだめだよと医者に言われるまで塩分を取らない食生活を送っているのに、まだ生理前の乱高下に振り回されているのだ。これがホルモンの奴隷でなくてなんだというのだ。うっかり「男性は生理がないってだけで3~5倍は生きやすいと思いますよ」と言いかけて、これは堪えた。何の根拠もないテキトーな数値だし、私だって同じように男性の身体のことは分からないし、女性同士であっても他人の身体のことなど全く分からない。絶対に、絶対に言うべきではない。危なかった。何を憎み、何を恨めばいいか分からないことは世の中に多いが、自分の都合で勝手に対象を作ってはいけないことだけは分かる。理性、まだ息してる。よかった、と思いながらホルモンが「明太子バターパスタ」を注文してしまった。何だこの塩分と炭水化物しかない昼ごはんは。誰がこんなことを。ホルモンのせいで。まぁホルモンも私か。内蔵してるから。内蔵?うぅ。

友人が「サボテン食べようと思うねんけど、一緒にどう?」と連絡をくれたので「食べる食べる」と即答し、一緒に調理して食べた。一般的に「サボテン」と言われて思い浮かべるウチワサボテンは、メキシコではメジャーな食材らしい。友人がネット注文してくれたのだけど、備考欄で「初めて食べます」とお伝えしたところ、「新しい芽のほうが食べやすいので、あまり大きすぎないのを送ります」と農園側が配慮してくれたらしい。トゲトゲは処理してくれているので、皮をピーラーでむいて調理する。
切ってみるとしゃくしゃくした繊維っぽい感じがあり、明らかに「ここから水を吸い上げています」というような穴が見える。驚くことに酸味が強く、見た目からイメージする苦味はあまりなかった。なおかつ粘り気がかなりあり、オクラとか山芋とかに似た粘度がある。
友人が前日に塩もみしておいたサボテンをトマトとオリーブオイルで和えたサラダ、きんぴらサボテン、肉巻きサボテン、それから生サボテンを刺身で食べた。いちばんおいしかったのは肉巻きとサラダ。友人との感想戦の結果「サボテンは油と相性がいい食材なのでは」という結論に達した。結構しっかり酸味があるので好き嫌いは分かれそうなものの、レモンやリンゴ酢みたいなさわやかな酸味なので、私は好みだった。もしお店のメニューに肉巻きサボテンと肉巻きアスパラが並んでいたら、サボテンを選ぶと思う。
生サボテンは食べられないほどではないものの独特のえぐみや青臭さを感じ、これはあまりおいしくなかった。同じ生でも塩もみしてあるサラダとは全然ちがう。
きんぴらサボテンは字面は愉快だし油も使っているのに、あまりにもイマイチだった。サボテンは炒めても茎わかめのような歯ごたえがあるので、食感は悪くないのに。よく考えたら酸味のあるものをきんぴら、つまり醤油と砂糖で甘辛い味付けにしたことがないので、そういう違和感が理由かもしれない。
友人は「食べたことないもん食べたいねんよな」と言っており、心底同意した。長く生きていると手癖で生活のすべてを回すことが出来るし、そのことに疑問も持たなければ、もちろん支障もないので、日々が癖で過ぎていってしまう。いつも行く店で飯を食い、慣れた料理を繰り返し作り、味を知っている食べ物ばかり買う。別にそれで良い、という価値観もあるが、こうやって世界は閉じる。そうだ、放っておくと世界は閉じるようにできているのかもしれない。嫌なら自分で開くしかない。例えばサボテンを食べるとかして。

昨年末に会ったきりの友人から嬉しい連絡があった。おめでとう!と返信を打ちながら、自分の中に嫉妬や寂寥感のような感情がないか心の底を慎重に探ったが、本当に何も見当たらなかった。よかった、これは心底からの「おめでとう」だ、と思いホッとした。お祝いって、できれば一点の曇りもない人がやったほうが良いと感じる。感情を一個にするのは難しいし、たいていの場合レイヤーやグラデーションがあるし、一個にすべきとは全然思わないが「おめでとう」のときは一個が良いと思う。「おめでとう」一個で手渡したい。
最近は「あの子どうしてるかな、あの件どうしたかな」などと考えていると、まさにその人から連絡がくることが頻繁にある。ただのタイミングといえばそうだけど、念みたいなものがあるんじゃないかと思う。スピ!

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