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lifework is good

2024年5月23日 (木) 22:14

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家では出来ないので、シルクスクリーンをやるためにずっと大阪の作業場に通っていたのだけど、家からバスで行ける作業場を使うことにした。あの場所のことをなんと呼ぶのか定まっていない。「工房」でも良いし「アトリエ」でも良いけど、「工房」だと師匠がいそうな雰囲気があるし「アトリエ」は家の離れにあって私専用、みたいな雰囲気があって、どちらもしっくりこない。まぁ「作業場」も別にしっくりきてはいない。

厳密にはシルクスクリーンは家では出来ないわけではなく、製版さえ出来れば家でも刷ることは可能だと思う。インクも水性のものを使えば、油性のものほど気をつかわない。学生のころは油性のインクをメインに使っていたので、家で刷ると公害みたいなにおいがした。窓を全部開けて刷るしかないけど、通報されるんじゃないかと思って、深夜か明け方に作業していた。より怪しい。
油性インクだと掃除するにも油が要るので、学校から瓶に小分けにしたアルコール(あれの正式な名前が分からん、とにかくアルコール)を持ち帰る。「いま職質とかされたらどうなるんかな」と不安になったりした。瓶に飲めない濃度のアルコールを入れて持ち歩くことが、法に触れるかどうかは知らない。
あのころ刷ったものがひとつも残ってないの、我ながら意味わからんな。卒業制作だけでも数十枚Tシャツを刷ったと思うけど、ひとつも手元にない。褒められるたびに配った記憶はあるが、捨てた記憶はない。ぜんぶ配ったんだろうか。
箱も作ってさ、卒業制作たのしかったな。今もっとうまく出来ると思うけど。当たり前か。

新しい作業場は学生のころ使っていた場所にかなり似ている。部屋自体は半分くらいの大きさだけど、製版機は学校のより大きい。緑色の感光材をバケットスキージーで塗る工程が懐かしかった。なんか感光材塗るとき立膝でやってた記憶あるけど、あれなんでやったんやろ。自主的に立膝でやるとは思えんけど……誰かが立膝がやりやすいぞ!って言うたんかな。
午前中は製版してインクを作るところまでを先生とマンツーマンで教えてもらって、午後になると、わりと高齢の女性のかたがひとり来た。もくもくとウォーホルみたいなのを刷ってて、かっこよかった。私は多感な時期にシルクスクリーンと出会い、もちろんウォーホルのことだって知っていたのに、オマージュみたいなものをひとつも作ったことがない。一度くらい、ウォーホルみたいなのを刷ってみたい。あの、プレスリーをちょっと重ねて2回刷ってある作品が好きです。

グラインダーを使う染料インクは使い慣れないので調整が難しいけど、まぁやってれば慣れるだろう、という感じ。あと私は色にそんな厳密なこだわりがなくて「刷ってみたらこういう感じか、これはこれでかわいい」となる。どうせ刷るときは手なのだから濃淡が出てしまうしね。とは言えほっとくとバキッとした色のものばかり作ってしまうので、意図的に淡い・控えめな・柔らかい色のものを作るべきだな、とは思っている。

製版して刷って解版までを7時間でやらないといけないので、今後はその辺をどうクリアするかが課題になってくると思う。色数を増やすなら日を分けるとか、もしくは版を買って持ち込めるようにするとか……慣れればスピードは上がると思うけど、限度があるしな~~~
あとはサイズが大きいものを作るとシンプルに身体がしんどい。筋力を、つけないと。

品数がたまってきたら公園でやってる手作り市とかにも出たい。たのしいでしょうね。

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