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スポーツマンシップ

2025年4月30日 (水) 19:37

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ベランダで読書をするのに適した季節であるので、休日の午後ほとんどベランダで過ごしている。遅ればせながら『サピエンス全史』の文庫版を読んでいる。日本語訳版が出たのが10年前くらいだと思う。書いてあることはなんというか、誤解を恐れずに言えば「知っていることばかりだな」と思うけど、でも誰かに教わったり、学校で学んだりしたことではなかったので、順序立てて、きちんと言語化してあって、おもしろいな、と思う。いや、もしかしたら学校で学んだりしていたんだろうか、私が寝てただけで……あのころ本当に、なんであんなにずっと寝られたんだろう。

リウム美術館で観たピエール・ユイグの「liminal」展について、喉になにか詰まったときみたいな引っかかりを感じていて、その正体について、たまに考えている。大きくは「あれはなんだったのか」ということと、「私は何を感じたのか」ということの2つだと思うけど、どちらにも答えを見つけられていない。答えどころか、答えらしきものすら見つけられていない。「見つけなければならない」とは思っていない。ただ、何かは見つけて一旦は腑に落とさなないと、つっかえたまま生きることになってしまう、みたいな感じ。
でも何かを見て「やばいこれがつっかかえたまま生きることになってしまう」と思えるなんて、そうそうない体験だ。意図して出来ることでもないし。喜ばしいことなのかもしれない。

ジンくんのソロツアー(正式な分類が分からない、本人は”ファンツアー”と言っていたが)のチケッティングが始まったので、参加してみた。公演のチケットを獲得するための一連を韓国では「チケッティング」と呼ぶらしい。別に複雑なものではないが、日本のそれとは結構違う。日本だとだいたい先行発売があり、これは抽選制で、一般発売になると先着順でチケットを獲得できる、というのが一般的だと思う。場合によっては先行販売が複数回あったり、ファンクラブ会員だけが参加できる先行販売がある、という感じか。
今回の韓国公演の場合、まずはチケッティングに参加するために本人認証とファンクラブ会員認証を済ませておく必要があった。当日は購入ボタンが表示される時間が決まっている。それを押すと、待機列みたいなものに並ぶことになる。時報みたいなので確認してピッタリ20時に押したけど、私の待機列は26,000番台だった。え、これもう無理じゃない?と思ったけど、どうしようもない。さらに、ここから30分くらい待つ。
待機列はきちんと0までカウントされ、次は座席を選択する画面に遷移する。そう、日本と一番違うのは、座席を選択できる、ということみたい。すごいね。確かに飛行機とか新幹線とかは座席を選べるもんね、窓側がいいな~とか。
が、空席そのものがほとんど0に近い。っつーかもう0。空席を見つけても同時に押している人がいる場合はエラーになってしまう。エラーが出たらその席はあきらめてほかの席を選択する、という感じで進む。誰よりも先に空席を見つけてクリックし、決済まで完了する、ここまでを10分で済ませないといけないらしい。10分経つと追い出され、また待機列に並びなおす。
3回並びなおしたけど、結局空席自体がもう無いのでどうにもならない。後日、一般発売にも参加したけど、この時は先行販売ですでに98%席が埋まっているところに8万人並ぶ、という状況になっていてすごかった。これが物理的な椅子取りゲームでなくてよかった、確実に死者が出ていると思う。
先行販売の時間が終わると、さっそく転売チケットに400万ウォンの値がついているのを見かけた。妥当な値段なんだろうか。どうやって決めるんだろう。吹っ掛けて400万ウォンなの?それともこの額なら売れるぞ、の400万ウォン???あと本人確認が必要なモバイルチケットをどうやって転売するんやろう。何も分からない。
ヨーロッパ公演のチケッティングも流れは同じ感じだった。私は日程的にアムステルダム公演ならどうにか行けるかと思い、座席を確保する寸前までいったけど、そもそもお盆の時期に航空券を取ってアムステルダムまで行くだけでもかなりの出費になる。現地に滞在できる時間を考えると、さすがにもったいなさすぎる。アムステルダムやで。せっかく行くなら5泊ぐらいしたい。アムステルダムやで。
ヨーロッパ公演はチケッティングに参加するまでに、航空券を含めて「いくらまでなら出すか」を明確にしておくべき、と思った。「でもジンくんに会いたいもん」みたいなので動こうとすると危ない。後悔する、とかはないけど、でも金額なり、日数なり、とにかくはっきり数値化できる指標を先に持たないと、危ない感じがした。
ライブハウスか本人に直接メールして、当日は受付で名前を言えばOK!みたいなところで育ってきたことを思うと、気が遠くなる。なんか、ずいぶん遠くまで来たな……
韓国公演の席数は11,000程度だったそうだ。厳しい。キャンセル分が出るだろうから引き続きこまめにトライするけど、厳しいだろうな。キャンセルったって1万人がキャンセルするはずないもん。せいぜい1000ぐらいでしょ。8万人が1000席を取り合うさまを想像してほしい。よほどのことがないと厳しい。
とはいえこの自分の手で自分の席を掴み取る感じ、楽しさとかやりがいはあるかもしれんね。抽選制だと良くも悪くも何もできないし、ただお祈りするしかないし、自分の運や徳を信じるとか神頼みとか、そういう感じになるからさ。
同じ日の同じ時間にはASTROの公演もチケッティングがあったようで、Twitterで検索するとみんな手に汗握る感じでトライしていて楽しそうだった。勝手に仲間意識を抱いてしまう。良い席が取れるといいね。
チケッティングに参加するまでは「韓国公演なんだから基本的には韓国の人が、現地の人が行ったほうがいいよな、だって日本公演は4本もあるんやし」と思っていたのだけど、いざチケッティングに参加してみると「……とか言うてる場合か!!!」と思った。野暮なことを言って、本当にすみませんでした。

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