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悲しみに心をまかせちゃだめだよ
2025年7月30日 (水) 21:13
今年もフジロックに行ってきました。18歳のころ「フジロックに行ける会社に勤めたいなぁ」と思ったことがあったな。有給休暇的な意味と、金銭的な意味で、フジロックに行ける会社はそんなには多くない、と思ったのだと思う。願ったとおりになったよ、おめでとうありがとう。
最近そんなに音楽を聴いていない。移動中はラジオを聞くことが多いし(内容というより、話し声を聞きたい)、最近はジンくんのライブで一緒に歌ったり掛け声をしたりするための練習が必要で、ずっとジンくんのライブのプレイリストを繰り返し聴いていたし、だからそんなに音楽を聴いていない。音楽をたくさん聴いている人が行くのがフジロック、というイメージがある。私は該当しないとすら思う。
が、今年気づいたことだが、私には「広い場所で爆音欲」みたいなのがあるみたいだ。リズムとメロディーのあるものを、広い場所で、大きい音で聴きたい、という欲が。ホワイトステージでOK GOを見ているとき、その欲がじわじわと満たされるのを感じた。耳の下の、首すじのあたりがじゅわっと温かくなるような感じ。あぁ気持ち良いな、と思った。広い場所で、山ん中で、大きい音で、音楽を聴きたかった、そうだった。
あ、ジンくんのライブのプレイリストが「音楽じゃない」みたいな書き方になってて超語弊があるな。違います。そうじゃないです。もちろん音楽だし、音楽として聴いているし、音楽的に好きな部分がたくさんあります。ただ私の聴き方として「単に音楽を楽しむために聴いている」というよりも「ジンくんのライブを絶対成功させるために鍛錬する」みたいな意味合いが強かったので……体力づくりみたいな感じがあったと思う。私はお客様などという立場ではなく、ジンくんをお迎えするホスト側の人間であり、ジンくんのライブは一方的に享受するようなものではなく、相互の協力や努力、思いやりや愛によってようやく完成するものだという意識があった。激重ファンなので……
なお、ジンくんは顔面のあまりの美しさゆえにビジュアルを最初に評価されがちなのだけど、音楽的な才能や表現の豊かさや挑戦をもっと、今以上に評価されるべきと思います。
ちなみにバンタンのソロ活動を見ているときに私は「フジロックに出るならどのステージか」を空想したりしたのだが、ジンくんは夕方のグリーン、ナムジュンは夜のヘブン、ユンギは土砂降りのホワイトでトリ、ホビは真っ昼間のホワイト、ジミンは夜中のマーキー、テヒョンは朝ざっと降った雨が止んだあとのグリーン、グクはグリーンのトリ前、を考えています。異論は認めます、対戦お願いします。
ヘブンで初日の夜に見たEZRA COLLECTIVEがめちゃくちゃ良かった。私のフジロック歴でも指折りの楽しさだった。ライブが楽しいとき、本当に他のことを全部忘れる。
ああいう音楽をやるバンドを組みたいのだけど、あれはジャンルとしては何なんだろう。「UKのジャズ・シーンをリードするバンド」と書いてあるから、あれはジャズなのか……わからんけど、あれをやってみたい。本人はアフロビート、と言っていたような気がするけど、ビートと音楽ジャンルは別のものなのか。何もわからんが、あれをやりたいです。
一昨年にマーキーで見たBALMING TIGERを、今年はホワイトで見た。ホワイトが似合うだろうと思ってたよ、超かっこよかった。秋にワンマンに行く、絶対行く。
ところ天国の前の森に荷物を全部置いて、手ぶらでBALMING TIGERを見ていたのだけど、最後の曲に差し掛かるあたりで急に大粒の雨が降り出した。高い金を出して買った雨具を、ところ天国の前の森に置いてきている阿保の私は抗うすべなく全身びしょ濡れになり、靴以外は全部水に浸かった着衣水泳みたいになった。最後の曲のタイトルは『Wash Away』、よく出来た小噺みたいだ。
姉が「これよりひどい雨に何回も遭ってきたのに、雨のあとどうやってリカバリしてきたか何も覚えていない」と言っていて笑った。例えば雨に濡れた服をどうしたか、とか、びしょ濡れのままテントに入ったのか、とか、浸水した靴をそのまま履いたのか、みたいなことを覚えていない、という意味だと思うが、確かにディテールは覚えていない。「なんとかしてきたんじゃない、今ここにおるってことは」としか言いようがなかったのでそう答えておいた。どうにかなるし、どうにかするしかない。
今後のために記憶のあるうちにディテールを記録しておくとするか、未来の私と姉よ、下記のとおりです。ご査収ください。
- この雨は1時間ほどで止むのではないか、という根拠のない楽観的な仮説を立て、天候の回復を待つ
- 一向に止む気配がない
- もともと夕方に風呂に入る予定だったのでいったんテントサイトに引き上げる
- 歩いていると少し小雨に、このまま止むかも、と淡い期待を胸にする
- 浸水具合は姉のほうが比較的マシだったので先にテントへ
- 乾いた服に着替えた姉を風呂へ送り込む
- こんな日に限ってジーパンを履いている阿呆の私は着替え自体が困難
- フジロックでジーパンを履くのは今日が初めて、濡れるとややこしいのでこれまでずっと、10数年避けてきたのに、こんな日に限って……
- 靴下とパンツ以外の予備服がなく、仕方ないので木曜に着てきた服を着て私も風呂へ
- まったく小雨ではなくなってきている、土砂降り
- とてもじゃないけど並んでられないレベルの風呂待機列で、20分ほど待つも心が折れ、あきらめてテントに戻る
- 姉は風呂に入れたようなのでテント待機、読書
- 18時ごろに雨はやみ、姉は風呂も経て温まり、体力を回復
- 「靴が濡れているので履きたくない、テントサイト用のスリッパでグリーンに行く」と言う姉を「危ないからやめようよ」と説得し、靴を履かせる
- 気持ちはわかるけど雨で足場が悪くなっているのにスリッパは危ない
- 下着まで全部濡れているのに私は靴だけなぜか無事だった、ありがとうKEEN
オアシスでごはんを食べながら漏れ聞いたサンボマスターも良かった。もちろんごはんなんか食べてないで超満員のマーキーに乗り込んでちゃんと聞くべきだったと思うが、私はフジロックの「こういう体験もナシとはしないところ」が気に入っている。
サンボマスターはみんなが知っている曲を惜しみなく披露し、文字どおり「すべての客」を温かく歓迎してくれた。すべての客、というのは老若男女問わず、もちろん国籍だって問わないし、オアシスで焼きそばを食っている私とソーキそばを食っている姉も含まれる。
できっこないをやらなくちゃな、とも思った。サンボマスターが歌う「君」は私のことだ。
私はあんまりベストアクトを決めたりはしないけど(決めて発表するようなもんでもないし、誰が私のベストアクト興味あんねん)、今年は文句なしにVULFPECKとする。今の今まで「バルフペック」だと思ってたけど「ヴルフペック」だそうです。謹んで訂正し、お詫び申し上げます。
私はこういう「わかる/わからない」とか「知ってる/知らない」とかを軽々と超えるようなバンドが好きだ。知らないと楽しめないこともあるし、わかるようになると見え方が変わるものだってあるけど、それはそれで良いけど、でもこうやって「どっちでもいい」と明確に表現されるのが、泣いてしまうぐらい好きだ。楽しかった。毛細血管まで喜びが行き渡るような感じがした。
ダブルアンコールは一部の熱心なファンが起こしたものではなくて、あそこにいた人たちがみんな本当に、心の底から「もっと聞きたい」と思った結果だったと思う。カウベルを鳴らすか鳴らさないかであんなにも客を沸かせたアーティストは他にいなかったんじゃないかな。音楽が好きでよかったなと思った。楽しい夜だった。
DYGLがMCで「あらゆる差別に反対します」と言っていたのが印象的だった。言うまでもないことなので、もしかしたら私は一度も言ったことがないかもしれないな、と聞きながら思った。言うまでもないことも、言わなくていい、とは思えない。むしろ言わなきゃいけないよな。
私も、あらゆる差別に反対します。
友人についていった羊文学も良かった。実は一曲も知らなくて、そのバンド名から「ほわほわ系かな」と思っていたのだけど、本当にまったく違った。こういうオルタナティブなロックバンドが好きだった、と思いだした。聞くまで忘れているのも妙だけど、私めちゃくちゃロックキッズだったんだよ、思い出させてくれてありがとう羊文学。記念にグッズでも買わせてくれや、と思ったら、羊文学のグッズすごくかわいいよ。https://hitsujibungaku-store.jp/
Vampire Weekendはしょっちゅうフジロックで見ていて、2~3年前にも見た気でいたのだが、どんなに調べても直近の出演は2018年だった。どこが2~3年前なんだろう、自分でも怖い。
3日目の夜で普通に疲れているのだけど、友人とテントサイトで2時近くまでおしゃべりして楽しかった。あとは荷造りをしてテントをたたんで帰るだけ、と思って寝たのだけど、6時くらいに目が覚めたらどうしてもシャワーを浴びてから帰りたくなってしまい、1500円出して風呂へ。昔は500円だった風呂が、去年1000円になり、今年は1500円になっていた。人件費もあるし値上げは致し方無いと思うのだけど、思い切って2倍!!さらに1.5倍!!!みたいなヤケクソのぺースなのやめてほしい、笑っちゃう。来年はどうなるんだろう。現地で一番金がかかってるの、風呂かもな~酒の人が多そうだけど。
例年以上に早く終わってしまった感じがする。行く前はめんどくさいのに、終わるとやっぱり寂しいな。とはいえ今年は行きも帰りもヤマト運輸さんに荷物を運んでいただいたので、かなり楽になった。ヤマト運輸さんありがとうございます。
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