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刷る女 2024

2024年12月27日 (金) 21:34

シルクスクリーン

今年はマーライオンのジャケット・アートワーク展示「ごきげん展」@渋谷HMVへの出展があったので、それに向けてシルクスクリーンを再開しました。以降も、ありがたいことに楽しく続けられています。
今年は「ビビらずに在庫を持つ」をテーマとしてやってきました。満足のいく1年だったと思います。月1くらいのペースなら、無理せず集中して続けられるなぁ。一度休むと勘が鈍るので、来年も月1ペースくらいで続行したいです。

5月:くままみれ 半てぬぐい

  • ごきげん展への出展とグッズ類の委託販売に向けて制作を開始
  • マーブル模様にしようと試みるも、インクがちょっと硬いこともありなかなか難しい
  • 1色刷りだとあっという間に終わってしまうのでちょっとさみしい
  • 製版代が値上がりしていることや(無理もないが)、製版サイズを考えても、私がやりたいことってもうこの作業場で出来ることからはみ出てるんじゃないか、と考えながら豆花を食べて脳内ひとり会議
  • 小さいアイテムを作るにはいいのだけど

5月:赤いお花のハンカチ

  • ごきげん展に出すので、マーライオンの「愛模様」のジャケットで描いたものに近いような図柄を作成
  • 「良い線」を引くために、左手を多用した(私は右利きです)
  • 「良い線」に定義などないが、私は自分の「意図的すぎる線」にはあまり良さを感じないんだと思う
  • 初夏なのでエネルギッシュな色にしたけどかわいいね
  • この日から作業場を新開地に変更、学生時代を思い出すような場所で、エモい
  • 製版に時間がかかるけど、まぁ正直これも慣れてる、懐かしいな
  • 学生時代はスクリーン張るとこからやってたもん、まだ楽なほうだよ
  • ゼロからインクを混色できる環境になったのもうれしい
  • しかしまぁこのサイズのシルクスクリーン印刷は筋トレに近いものがあり、体力的にはかなりキツい、翌日は下半身まで筋肉痛

6月:おはな整列 半てぬぐい

  • かなり良い図柄を描くことが出来て満足
  • これは絶対かわいいぞ……と思えるの、自分の健康にもすごく良い
  • ごきげん展でもこれがいちばん売れました、買ってくれた人ほんとうにありがとうございます
  • この図柄でフルサイズの手ぬぐいを作るのも良いな、色違いを作ってもいいし
  • 夢が広がるで……

7月:お花フレームのてぬぐい

  • 久しぶりにフルサイズの手ぬぐい
  • A3くらいまでしか製版が出来ないので、フルサイズの手ぬぐいに総柄で刷る場合は半分ずつ2回刷る
  • 仮にもっと大きいサイズで製版が出来たとしても、腕の長さに限界があるのでどうせ分けてしか刷れない
  • ちなみに2色使う場合はさらに2回増える、つまり、1枚の手ぬぐいを作るのに4回刷っています、手間がヤバいが伝わらない
  • めずらしく色が反転した図柄を描いた、気に入っています

8月:The STANDARD 半てぬぐい

  • 私が思う今の時点での「タナカノゾミっぽいやつ」を一度作っておこうと思い、制作
  • 白地に赤と青を乗せるとすごく「タナカノゾミっぽい!」となる
  • 図柄はここ数年この感じのを描いてきて、集大成っぽい感じにした
  • なんというか、もうちょい「下手」なほうがかわいいけどな、とも思っています
  • 私は性格的に、なにごとも「きちんと」するほうがラクで、ほっとくと「上手」になっていくので、意図的に逆向きへ引っ張っていく必要があると感じている
  • 印刷そのものは、上手くなれば上手くなるほど良いのだけど、図柄を描くことに関しては「上手」になりすぎたくない

9月:stuff 半てぬぐい

  • 地に濃い色の布を使う、というのをやってみたくて挑戦した
  • 図柄は5年前くらいにノートに山ほど描いたこまごましたのを再構成した
  • 人差し指の爪ぐらいのサイズで描いたものを拡大しているので、まったく予期していない歪みがある、これがかわいい
  • インクは沈まないようにラバーを混ぜた、少量のラバーでだいぶ発色が変わる

10月:Line てぬぐい

  • 9~10月は予定が詰まり過ぎていて、さすがにシルクスクリーンはお休みにしてもいいのでは……と思ったが根性だけで制作
  • やめるのはいつでもすぐできるけど、絶対に今じゃない、やめ時、今じゃないです
  • 線画をやろうと思って描いたのでタイトルは「Line」としたが、まったく良い出来にならなかったので線画はやめにした
  • 線画をやろうと思った理由は「最近は線画のほうが人気っぽいから」だが、そういうことを言ってるから良い出来にならないんじゃないですか?(野党)
  • ベタ面が過去最大レベルでデカいので、インク量の調整が難しかった
  • 毎回「ま、こうはならんけどな~」と思いながら色案を作るのだが、8月ぐらいから「そう、この色を作りたかったの、完璧」みたいなインクを作れるようになってきていてうれしい
  • かっこいいのが出来たと思う、気に入ってる

11月:Vine 半てぬぐい

  • 起き抜けに図柄を思いつき、そのままの勢いで描いた、良いのが描けてうれしい
  • 布の地色とインク色が同系色なので思ったよりインクが沈んでしまい、慌てて調整した
  • 過去最大量のラバーを使ったせいで、版の目詰まりが心配になり、フルスピードで刷った
  • 結果的にあまり心配しなくてよかった様子、良いのができた
  • インク色が同じでも、布の地色のパターンがあると、買う人が選ぶとき楽しいんちゃうかな

12月:rug てぬぐい

  • フルサイズのてぬぐいを刷るとき、位置合わせ以上に大切なことなんてないんじゃないか、という気持ちになってきた
  • かなりスムーズに刷れるようになってきていて、ちゃんとお昼ご飯を食べられる
  • うまく集中を切れないので「おなかはすいてるのに手が止められない」みたいなことが多い、あんまり良くない
  • 寒いから作業場が憂鬱……(水をたくさん使うしね)と思ったけど、動くので、そうでもなかったです

刷る女 2020

2020年12月14日 (月) 21:26

シルクスクリーン

「シルクスクリーンで毎月何か刷る」という自主企画、こと「刷る女」を2019年に始めましたが、2020年はいきなりコロナで頓挫。どうなる刷る女!

1月:キッチンタオル、ハンカチ、レターセット

  • 1月末からイベント出展が決定、出すものが何もないので大慌てで制作
  • 年明け5日にキッチンタオル(1色刷、2種)で刷り初め
  • 立て続けに次の週はハンカチ(2色刷)を刷る
  • 版のサイズが大きかったので結構疲れた、たけが手伝ってくれてすごく助かった
  • インクを定着させるためのアイロンをほぼ全部たけにかけてもらう、という暴挙、労働力の搾取
  • たけは手が空いたら何も言ってなくても版を拭いたり、作業台を掃除したりしてくれる、まじで推せる
  • 次週、ダメ押しでレターセット(1色刷)も制作
  • 紙が薄いせいで刷るのが難しいのと、環境的な要因もあり、瀕死、過去最高レベルでキツかった
  • イベントには無事に出展でき、思いのほかご好評いただけました、ありがたや~

2~11月:活動休止

  • 2019年末から1月にかけてイベント出展、新居の引き渡し、引っ越しなどが重なり、忙しいのもいい加減にしろ、と思ったので活動休止
  • そろそろ再開するか~と思ったら4月にコロナの影響で作業場が閉鎖
  • 自宅での作業を検討するも「なんかあんま家ではやりたくない」というフワッとした理由で却下
  • わざわざ大阪まで行くのが気に入ってんだよ、家でやってどうすんだ(どうすんだってことはないが)
  • あと家が新しいのでインクこぼしたら嫌だ、もっと年季入ってきたらいいけど

12月:年賀状

  • 作業場は7月には再開されていたものの、暑いのが嫌いすぎるあまり引き続き活動休止
  • いい加減やらんと忘れるのでは…と思い、重い腰をあげて再開
  • 1色刷りの年賀状を3色作成、ふざけて入れたネオンピンクが案外かわいい仕上がりでよかった
  • 3時間で60枚、色も変えてるし、まぁこんなもんか
  • 休憩をとるのが面倒だったのでぶっ続けで刷った、でもこういうの本当によくないですよ(水はちゃんと飲みました)

作業場の閉鎖があったとはいえさすがにちょっとサボりすぎたな~でもやる気ないときにこんなことやったって全然意味ないですからね。
来年は混色をいくつかやってみて、色を定めていくのをやりたいです。

刷る女 2019

2019年12月30日 (月) 23:14

シルクスクリーン

今年刷ったものをまとめておくか、という気になったのでまとめておくぞ。
この「毎月何か刷る」という自主企画(?)に一応「刷る女」という名称をつけているけど誰ひとり認識していない気がする。認識されたからどうだ、ということでもないのでこれでいいのかな。もしくは認識されるためにもっと言えばいいのかな。わからん。どっちでもいいや。
「刷る女」は「占う男」のオマージュです。ちなみに「占う男」は「働く男」のオマージュだそうです。ユニコーン。私の好きなユニコーンの曲は「開店休業」です。あと「サラウンド」。

5月:スプーン、フォーク、巾着

  • 電解マーキングでスプーンとフォーク、さらにシルクスクリーン2色刷で巾着
  • 専門学校卒業後、初めてのシルクスクリーン、たのしい、超たのしい
  • 何この扱いやすいインク…そして数分で仕上がる製版…楽やん…
  • 現場でささっと描いた図案がわりとかわいい、ビギナーズラック的な感じか

6月:Tシャツ、紙、手ぬぐい

  • ふろしきサイズのものを刷る予定が、素材が在庫切れ…
  • しゃあないので現場にある素材で適当に遊ぶ
  • 3色刷でたのしい、ずれてもかわいい大き目の図柄にしたので何をどう刷ってもいける
  • 「狙ってない線を引く」をテーマにした結果、左手で描いたのを採用、意図とは少し違うんですけど、まぁこれはこれでアリか(自分に甘い)

7月:ふきん

  • 既製品に刷ればええんやん!すぐ使えるやん!という気付きを得たので、中川政七商店のふきんに刷る
  • 初めての白インク(こってりしている)×目の粗い版(こってりインクを通すため)×目の粗い素材(蚊帳ふきん)、で苦戦、もっとざっくりした図柄にすればよかった
  • 図柄と素材のサイズのバランスも良くなかったな、もっとフチまで絵があった方が絶対かわいい
  • やっぱ何回か続けるといろんな反省点が出てくるね、でもこれは悪いことじゃなくて良いこと

8月:貼り箱

  • バームクーヘンが入っていたちょうど良いサイズの箱が家にあったので、これを貼り箱に仕立てるぞ、と思いついたものの、ちょうどいい紙がない
  • 神戸には70~90kgぐらいの紙が一切ありません、つーかほぼケント紙しかないやん、何なん、この街には紙が無い
  • 唯一見つけた110kgの全紙を風呂場の湯気でのばして切って使った、刷るまでの工程が長い
  • 2色刷、この図柄すごく気に入ってる、色とかサイズとか変えてもよさそう、そのうちまた使いたい
  • 製版代をケチったせいで位置合わせが地獄、「製版代をケチらない」を家訓とする

9月:コースター

  • 紙製のコースターを来客用に作る、丸型は位置合わせが難しそうなので角型にします
  • 3色刷りを100枚、キツい
  • 1色目の版が平体かかってたっぽいことに3色目を刷るタイミングで気付く、遅い、地獄
  • どこも合わん、何を基準として合わせてもズレる、地獄
  • さらに途中から版が裂けてきて、マスキングテープを貼りまくる地獄、厚みのある紙を刷るときはちゃんと対処をしないとだめだ、地獄
  • そういえば版を張った後に原画と比べる、みたいなこと何もやってなかった、反省、へろへろで帰宅

10月:手ぬぐい

  • 紺色のインクがいい色、これで手ぬぐい刷りたい、なんか和っぽい図柄がいいかな
  • 「和っぽい」とか言うてる時点でその引き出しに武器はゼロやぞ
  • 無礼なこと言うとらんと自分に描けるやつ描こ、くまちゃんを刷ろ
  • Amazonで仕入れた白無地の手ぬぐいに2色刷り
  • 初めて満足のいく仕上がり…!!!最初から最後までノーミス
  • うれしくて「もなか珈琲」で祝杯
  • 夜たけちゃんに会ったので「あげる!」つって1枚渡したら「使いますよ、こんな感じ?」って言って頭に巻いてくれてうれしかった、これが「うれしい」と思うの、”純度高い感情”って感じがする、大事にしたい
  • やっぱり刷ったやつをただ家に置いてるのは違うよな、「私が欲しいのを刷る」のその先を、そろそろなんか考えなな

11月:なかひろの手伝い

  • 手伝いというか、ガヤ、みたいな事しかしてない、あと版押さえてただけ
  • ひとりで黙々と刷る回が続いたので「お昼なに食べよっか?」「ちょっと休憩しよ」とか言うだけですごい嬉しい
  • 必要数が決まってたのに私がちゃんとチェックとカウントをしなかったの良くなかった、反省
  • でも難しい図案だったのでやり甲斐があった、「ミスらない図案」とか考えてんちゃうぞ、日和るなよ私

12月:年賀状

  • 家族の分を刷る、ついでに自分の分も刷って今年は出すか、となると70か80は要る
  • 3色ぐらいにせんとさみしいかな、刷り切れるかな…
  • 今年の数々の反省点を活かし、落ち着いて位置合わせ、丁寧に、丁寧に
  • いやそもそも文字のとこ黄色っていうデザインにしてしまってるやん、ど素人か
  • とりあえず90枚を刷り切った、そのうち70枚ぐらいは人前に出せるやつを刷れた、よしとする
  • 今月はなかひろとももう一回行った、お互いの家がもっと近ければな〜そのうち合作とかしたいな〜

来年も毎月何か刷る、というのを引き続きやるとともに、刷った後のものをどうするかっていうのを考えたいと思います。よかったら見守ったり、一緒に刷ったり、刷ったやつをもらったりしてください、私は人が作りたいのを手伝うのも好きです。

良いお年を〜!

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