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渦中
2025年8月15日 (金) 20:52
「得意なこと」と「好きなこと」は別だな、とつくづく思う。年々、人にものを教える仕事が増えてきた。好き嫌いで言えば「絶対に好きではないが、大声で嫌いと叫ぶほどでもない」ような仕事だ。なんとなく「役割」として預けられているもの、というような感じがして、私の好き嫌いで選べるようなものではない、みたいな感じすらする。私が「個」として選択できるような物事と、そうではない物事があるな、と思うのだ。不思議だが。
得手不得手で言えば「おそらく得意なんだろうな」と思う。たくさん褒めてもらえるからだ。褒められたり、感謝されたりすると、もちろんうれしい。「分かりやすかった」などと言われると、めちゃくちゃにこにこしてしまう。
友人にこの話をしたら「なるほどな~」みたいな反応で、特に実感を伴って共感している感じではなかった。彼は「得意なこと」と「好きなこと」が一致している人なのかもしれない。もちろんそういう人もいるだろうと思うけど、それってすごくラッキーなんじゃないかと思う。そっちが多数派なのかな。調べようがないけど。
従妹が結婚した。結婚式はしないらしいので、親族でお祝いの場を持つことになった。ご祝儀をつつむべきか、と思ったが、結局お花を買うに留めた。
自分が結婚していないせいなのか、身近な友人がほとんど結婚していないせいなのか、いずれも関係ないのかは分からないけど、ご祝儀という文化(習慣?)にずっと納得がいっていない。従妹の結婚を祝う気持ちはあるし、お祝いの気持ちを形にしたいとも思う。が、それがお金なのか……?なんでお金???14歳の子の進学なら「おめでとう、お小遣いにしな」と言ってお金を渡そうと思えるけど、それは相手が稼ぎのない子どもだからであって、従妹は違う、と感じる。結婚式をやるなら式自体に金がかかるので、それをきちんとまかなえるぐらいの金額を、とは思うけど……
そもそもご祝儀がお金になったのって、そんなに大昔ではないんじゃないのか。餅とか酒とかだった時代ない?ご祝儀っていつお金になったの?
逆の立場だったとして、私は親戚からお金をもらいたくない。祖父母世代・叔父叔母世代ぐらいまでなら年齢差があるから、むやみに断るのは失礼かと思うけど、従兄弟からお金をもらうという概念がないし、奇妙すぎる。なぜお金を?
ゴタゴタ言ってないで慣習に倣えばええんやないすか、それが慣習てもんなんとちゃいまっか、とは思う。なにがこんな引っかかるんだろうな。自分でも分からない。
ジンくんのソロツアーがついに終わってしまった。最終日のアムステルダム公演は配信もライブビューイングもなかったので、実感もあまりない。配信ぐらいやってくれたらいいのに、韓国国内での公演じゃないから難しいんだろうか……通信環境とか……?とにかく無事に終わったようなので良かった、と思うことにする。終わったら韓国に戻らずにソングキャンプに合流する予定だと言っていたから、ジンくんはもうアメリカに着いていると思う。
ほんとに楽しくて、ジンくんだけを見ていられる贅沢なツアーだったから、本音を言えば永遠に終わってほしくないけれど「みんなが”いつ来るの?早く来て”って何回も聞くんだよ、良い部屋を空けておいてくれててね」と嬉しそうに話すジンくんを見ていると「さすがにもうそろそろお返ししないとな……」という気持ちにもなる。なんか、月にかぐや姫を返すおじいさんの気持ちが近い。でもツアーが始まって終わるまではたった1ヶ月半のことだったのに、もう半年ぐらいジンくんを独占してるみたいな気がする。濃い時間やったからか。
「テヒョンがべったりくっついてきて、離れなかったんだよ」と話しているときのジンくん、かわいい顔してたな……私はジンくんのあの照れくさそうな顔に弱い。
っつーかジンくんて必要とされるの好きなんやと思うけど、テヒョンはいつでもド真ん中ド直球で「あなたが必要です」を差し出すからすごいなと思う。10数年一緒に活動してまだそれをそんなに剛速球で差し出せるの?テレもせずに?かっこいい……いや現場を見てないので「テヒョンがべったりくっついてきて」がどのような状態かは想像でしかないのだけど、たぶんまじで文字通り「べったりくっついて」たんやと思う、物理的に。強い。
最終日1日前の公演はライブビューイングがあったので、映画館で見てきたけど、私はこういう時の座席運が終わっているので、なかなかに厳しい時間だった。楽しい気持ちを害したくはないから何も言わないけど、こうやって「私が我慢すれば済む」をやり続けるのも大人としてどうなんだろうな。ま、今後もこうやって生きていくと思うけど。意気地なしなので……ちゃんと物申せる人もおるのにな、その場でちゃんと物申せる人ってかっこいいよな。来世はそうなりたい。今世はあきらめました!!!
せっかくHAT神戸まで行ったので県立美術館に寄ることにした。藤田嗣治と国吉康雄の展覧会をやっている。交流が深い画家同士だったのかな、と思ったら別にそこまでではなかった。1回会っただけ、ぐらい。が、同じ時代を生き、祖国とは別の場所で画業を続けた歳も近いふたりの画家を対比させる、というキュレーションはおもしろかった。画家の死後は本人の意向や意思など知りようがないし、本人たちが口を出せないのだから慎重であるべきとは思うけど、事実と解釈をきちんと分けた上でやるなら、こういう展覧会も良いのでは、と思った。
藤田嗣治が戦争画を描いていた、というのを私は知らなかったので、結構ショッキングだった。藤田嗣治と言えば「乳白色の裸婦画」を描いた売れっ子、のイメージしかない。無知なのですぐショックを受ける。勉強する。
戦争画、というと、私は最初に『ゲルニカ』を思い浮かべる。戦争がいかに悲惨なものかを伝えるもの、つまり、反戦をイメージする。が、藤田嗣治が描いた戦争画は逆だ。従軍画家として戦争記録画を描いた。うーーーん、と思うし、なんで???とは思うけど、安直に非難はできない。
国家から発注を受けて描いたという藤田嗣治の戦争画は2点展示されていて、いずれも大作だった。国や軍から、対価だけでなく、きっと画材を提供されただろう。この大きいキャンバスと、それを埋められる程の絵具を。戦時中、画材を手に入れることがどんなに難しかったかは、調べなくても分かる。
それに、「記録しなきゃ」と思ったのかもしれない。何か対価を得ることだけが目的だったんじゃなくて、ジャーナリズム精神というか、そういう気持ちがあったのかもしれない。
戦後、藤田嗣治はかなり非難されたようだ。分からなくもない。でも、どんな環境にあって、どんな境遇にあっても、手を止めないことがどれだけ大事か分かる。創作なんか、やめるほうが簡単だし、やめる理由なら常に何百個もある。いつだって続ける理由のほうが少ない。
一方、「じゃあ仕方ないね、時代が悪いね」とは思えないし、言いたくはない。せめて私は何があったのか知りたいし、自分はどうするか考えたい。
とはいえ、展示されていた藤田の戦争画は2点とも茶褐色で陰鬱だった。この2点に限って言えば、戦争を美化した作品とは思えなかった。
コレクション展が無料開放日だったので、そちらもありがたく鑑賞した。ここ数年で私は現代美術がぐんぐん好きになっているので、めちゃくちゃ楽しかった。もしかしたら「何の絵か分からない絵」を見る視力みたいなものが育ってきているのかもしれない。正直もう私は「(モチーフとして)何を描いたか」にはほとんど興味がなく、どうやって描いたか、何を思って描いたか、を読むのに興味がある。読めることはほとんどないけど……
木のテーブルの一部に水が張ってある作品があり、聞きたいことがたくさんあったのだけど、こういうのって監視員さんに質問をしても良いのだろうか。監視員さんは学芸員さんとちがうから、あかんよな、と思って何も聞かなかったけど。解説会があるようなので、リトライするかな。
作者が今も生きている、という点も現代美術の好きなところだ。これを作った人も私と同じような生活をしているはずだ、と思えるからだ。これを作った人はコンビニでカップヌードルを買ったことがあり、今年の夏も暑さに辟易とし、先月は選挙に行って、YouTubeを見られる人だ、と思うと、目の前にその作品があることが、ものすごい奇跡みたいに感じる。
……奇跡度(奇跡度?)で言えば戦火を免れて大切に保管され引き継がれ、海を渡って今ここに展示されている!というほうが奇跡度高めなはずなのにな。なんでだろう。
合間にちょこちょこ出社しなければならないせいで、あまりお盆休みという感じがしない。特にやりたいこともないし、街が混んでいるので出かけるのも億劫で、掃除ばかりしている。神戸は休みの日に混むタイプの街だ。みんな楽しい思い出を作って帰ってほしいし、気に入ったら移住してきてほしい。残念ながら子育てにはあまり向いた街とは思えないが、大人が住むには気楽で良い街です。
換気扇の掃除をほったらかしにしていたので、ピカピカにした。風呂とトイレの換気扇も掃除すべきと思う。ベランダも……でもベランダは見て見ぬふりをするつもり。暑いから……
フジロックの靴を洗ったら新品みたいにきれいになってうれしい。紐も変えた。週末は引き続き掃除をして、あとはケーキでも焼くつもりです。
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