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HUSH
2019年9月17日 (火) 21:33
最近観た映画のことを書きたいなと思って、わーっと書いてたらやけに悪口が多くなってきてしまったのでそっちは公開しないこととした。別に悪口を言いたいんじゃない、私は映画が好きで、観て好きだったやつの話をしたい、悪口を言いたいときはそう言います。
悪口は全て「億男」についてです。みなさんは観てはいけませんよ、どんなに高橋一生が好きでも、佐藤健くんが良い役者でも、黒木華ちゃんのファンでも、「億男」を観てはいけません、そんな時間があるなら私と「芝浜」を聴きましょう、立川談春の「芝浜」を聴きましょう。ほんとは生で聴くのが一番いいけど、さすがに「芝浜」がかかる寄席は無い。
おもしろかった・好きだった映画の話だけします、まず「劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~」ね、これは良かった。
そもそも私はテレビドラマの劇場版なんて反対派なんだよ、これ以上場を荒らすな、映画を何と心得るか、とか思ってしまうし、「なぜ”2時間ドラマスペシャル二夜連続放送”ではだめなのか」と感じる。
でも「おっさんずラブ」に関してはな、ちょっと、思い入れが違うし、冷静に判断できない部分は否めないけど、みんな頭使って精一杯仕事して、おもしろいと思ったこととかやりたいことを詰めたんだな、という感じが伝わってきて良かった。作り手に愛された作品は、観れば分かる、それが結果として私の好みではなかったとしても、愛された作品はちゃんと分かる。
「おっさんずラブ」、役者陣がめちゃくちゃ良いのはドラマ版でじゅうぶん分かってたのでそこは何も心配ないと思ってたけど、脚本は難しいだろうな、そもそも映画版を書くつもりはなかっただろうし、という不安があったし、実際に”ご想像にお任せします”的な、空白が目立ったな、あんまり説明しないんだな、とは思った。でもこれはドラマを経てから映画を観ているので、どちらかと言うと「お、観客として信頼されてるな」って感じで、「ありがとうございます、考察を頑張ってみます」って気持ちになった。と言いつつ、ドラマもそんなにちゃんと説明はしてなかったか、俳優が演技で補填した、みたいなこと、結構多かったか。そうかも、でもそれが良さでもあったでしょう。
映画に限った話じゃないけど「お客を馬鹿にしない・ナメてかからない」っていうの、まじでちゃんとやってほしい、バレてるからな、ちゃんと仕事した奴だけ評価されてほしいし後は淘汰されて構わない、それで日本映画市場みたいなんがどうなっても私は知らんしどうでもいい、クラウドファンディングでやっていってもいいでしょ、まぁそれやとあんまり大きいお金をかけた映画が撮れなくなってしまうかもしれんけど、媚びろって話じゃない、ちゃんとやってほしい。
あとは予告編がもう少し、ミスリード誘発版、みたいになってない方が良かったと思うけど、これはもうどうしようも無いのかな。「おっさんずラブ」に限った話じゃないもん。どうにかできる立場の人、どうにかしてほしい。
続いて「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」ね、タランティーノの新作です、ナカグロを打つのが面倒で検索してコピペしたわ、これも良かった、まず音楽がめっちゃ良い(観たあとずっとサントラを聴いてる)、そしてブラピが、ブラピがかっこいい。ブラピがくわえ煙草でキャデラックを運転し、サングラスをずらしてこっちを見るだけで、はい1800円回収した、という気分、超かっこいい、終始デレデレした。ドライブインシアターの裏に置いてあるトレーラーに、賢くて強い忠実な犬と住んでる、っていう設定もめちゃくちゃ好み。
ドライブインシアターって憧れるなぁ、日本に無いよね?と思って調べたら阿蘇にひとつあったし来週「エレファント・ソング」やるらしい、めっちゃいいな、あんま外で観たい映画って感じではないけど、でも良いね、まぁ夜観たい感じの映画ではあるか、良いね、良いと思います。
え、どのブラピが好き?私はオーシャンズ期のブラピが好き、特に12のブラピが良い、ファイトクラブも捨てがたいけど、スナッチも良いけど、ジョーブラックもきゅんとするけど、でもラスティには敵わん。あれ、なんか古いのばっか言ってるな、最近なんかあったっけブラピ。まぁあるにはあるか、私が見てないだけか。あの、シーンだけ好きなのはあって、事が済んだあとにペプシ一気飲みするやつ、なんだっけ、あのシーン好き、あれはコカコーラではダメでペプシでないと、と思ったけど単にスポンサーなのか。あれそんな最近じゃないの?「マリアンヌ」は観てないです。
ディカプリオさんは年々茶目っ気のあるおじさんになっている気がする、もっと神経質な人、っていうイメージだったので、最近はとっつきやすいと言うか、可愛げのある役者さんだな、という印象、好印象です、どんどん好きになる、あと泣き顔が良いんだよな…控え室トレーラーみたいなとこでの、ひとりだけのシーンがまじで最高だったです。
ダコタ・ファニング、顔見たらすぐ分かって、久しぶりに見たけど元気そうでよかった~と思ってたけどさっき調べたら「オーシャンズ8」に出てておっかしいな、どこに出てた?顔見たらすぐ分かるんじゃなかったのか。
今考えたらこれも完全に「作り手に愛された作品」だ、タランティーノが「映画が好き~!」って言ってるのが主軸だ。良いなぁ、ただそれだけのことかもしれないけど、それだけのことで、これだけのものが作れるって素敵。
タランティーノ、人生で10作しか撮らないっていうのこないだどっかで見かけたけど本当なんかしら、やとしたらさみしいね。私はそんなめちゃくちゃタランティーノファンってことではない(観てない作品もかなりある)けど、でもなんか「ずっと居て欲しい」みたいな気持ちがあるよ。後継が居るとかどうとかって話じゃなくて、例えば「”笑っていいとも”にさして思い入れは無いけど、でもテレビの中にはずっとタモリが居て欲しい」みたいな感じ。伝われ!
ドライブインシアターでかける映画、何が良いかな~と思って考えたけど、とりあえず「パイレーツ・ロック」でどうでしょう。なるべく気軽で、音楽が良い映画が似合うと思うねんけど。秋ごろの、ちょっと寒くなってきた日の夜、ホットワインとか飲んで、劇中のフィリップ・シーモア・ホフマンと一緒に「All Day and All of the Night」を歌うの、いい感じと思う。
…とか、こういう話をできれば人としたい。私は私が望んで用意した孤独が気に入ってるのに、たまにその孤独が私を拒絶するの、なんなんかよ、腑に落ちない。
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