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17carat magic

2024年10月3日 (木) 20:46

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姉(実姉)がファンなので、最近SEVENTEENを履修している。フジロックで苗場にいるとき、姉は「ナナツアーがすごい良かったから見てほしい」と言っていた。見たいけど有料コンテンツでしょ?まぁ買ってもいいか……などと思っていたら、普通にU-NEXTで配信されているのを見つけた。ありがとうございます助かります。

ちなみにSEVENTEENは韓国の13人組アイドルグループ。ナナツアーは彼らがイタリア旅行へ行くドキュメンタリー映像コンテンツです。
SEVENTEENはプレディスという会社の所属だが、会社が買収され、今はHYBE傘下にいるのでバンタンと同じ事務所、ということになる。ジンくんがチャムチを作るときに「釣りに誘うための口実で、釣りソングを作りたいと事務所に言った」というその相手であるBUMZUさんは、ウジくんと一緒にSEVENTEENの曲を作っている人だったらしい。そういうことだったのか。推しがお世話になりまして……(深々)

バンタンに比べると(私がアイドルグループに言及しようとするとすべてバンタンを比較対象とすることになる、無理もないので許してください)、セブチは上下関係がかなりゆるい。
韓国はそもそも上下関係をきちんとする国なので、まったくの同い年以外にはたかが1歳の差でも敬語で話す。敬語レベルも2段階くらいある。一緒に酒を飲むときは目上の方に向かって杯を傾けてはいけないので(失礼らしい)、横を向いて、口元を隠しながら飲む。正面と両隣が全員年上だった場合はどうやって飲むのか聞いてみたい。常に端の席を押さえるのか?円卓の場合はどうするの?

セブチは「同じチームなんだから歳の差なんかは別にいいじゃないか」という雰囲気があり、実際にリーダーのエスクプスが「気にしなくて良いよ、と言ったんです」と話すシーンなんかもあった。どおりでのびのびした空気に満ちており、人数が多いワチャワチャ感も相まって「ワンワン王国」ぐらい平和。ウォヌ、ミンハオ、バーノン、ジュン、ジョシュア、ホシくん、とか、わりと穏やかな性格のメンバーが多いのも良いように作用していそうだなぁと思う。エスクプスも穏やかさんチームやな。

あとは人数が多いことをデメリットにしないための技術に長けていて、さすがだな、と思う。例えば何か食べ物を注文するとき、13人がひとりずつ全員食べたいものを言う、みたいなことをやらない。たぶんそうしていい場・タイミングもあるけど「今はそうじゃない」ということの理解が早い。13人でやっていくための方法を、いくつか持っているんだろうな。しかも「誰かに指示された」とか「ルールで決まっている」とか「リーダーが指揮を執ってる」とかそんなんじゃなくて、ただ積み重ねてきた結果なんだと思う。
こういうのってやり方が下手な場合だと「いつも同じ子が我慢する」ということになってしまって危ないのだけど、とっても上手にやっているように見える。中庸がいちばん難しいのにさ、えらいね。すごいな。
私は3人以上になると「大人数でやだな、ややこしいな」と思うほど団体行動が出来ないので、まじで尊敬する。
ただ小さいストレスは蓄積されると思うけどどうしてんの、と思ったら13人で話し合う、というごくシンプルな手法を取っているらしくて安心した。ストレスは小さいからといって見過ごすとあとあと面倒になるよね、分かる、超分かる。

セブチがもっと若いころの映像作品も見ようと思っているけど、もしかしたらあんまり「痛くない」子たちだったんじゃないかと推察している。というか、痛いこと出来ないんじゃないか、13人もいたら。「何人か蹴落として最終5人でやるつもり」とかなんだったら話は変わってくるけど、13人でやるつもりでいて、そのことが大事なんだったとしたら、全員せーので大人になるしか、方法がなくない?

バンタンの若いころは「痛い」。グループのコンセプト自体のせいでもあるだろうけど、みんなそれぞれに痛い。若いときって自分の技量や度量を正確に把握できないし、いつだって多めにカウントしてしまうでしょう。でも10代はそれで良いし、大人の冷笑に負けたりしないで「俺が一番かっこいい」と言ってほしいじゃないですか。だからバンタンはそれで良いし、ジミンが昔の映像を見ながら身もだえしてるのとかも最高に良い。人生で「あのときの俺、痛かったな」と思える時期があるの、良いことだと思う。あとそれを知っていてなお、一緒に笑って「でも俺も痛かったよ」と言ってくれる人がいるの、良いよね。

セブチのナナツアーで印象的だったのは、ドギョムがバーノンに謝るシーン。個々にミッションが与えられ、それに成功すればお小遣いがもらえる、というゲーム企画があり、バーノンのミッションは「ドギョムに歌を歌わせない」だった。一方ジョシュアのミッションは「ドギョムに歌を歌わせる」であり、ドギョム本人はもちろんどちらのミッションも知らない。ミッションの定義としては「誘導して歌わせてもいいし、何もせずとも、ドギョムが勝手に歌った場合もミッションクリアとする」というもの。個室でミッションの説明を受けている最中もドギョムはご機嫌で歌っており(この子は結構いつも歌っている)視聴者としても「バーノンさすがにこれは無理ちゃうかな、ドギョムはほっといても歌うやん」という感じだった。
案の定、ミッション開始の合図3秒後ぐらいにドギョムが大声で歌ってしまい、ジョシュアはミッションクリア、同時にバーノンは失格になってしまった。
「僕はもう失格ですよね?」とスタッフさんに確認するバーノン、確かにちょっとかわいそう。でもミッションは裏返したカードから自分で選ぶランダム方式だったから選んだのはバーノンだけど仕方なかったし、お互いのミッションは知らされていないのだから、ドギョムも別に悪くない。ジョシュアも運がよかっただけで、何も悪くない。
数分後、誰かにバーノンのミッション内容を聞いたらしいドギョムが謝るシーンが印象的だった。「知らなかったから、(歌っちゃって)ごめんな」と、ど真ん中ストレートの謝罪で、かわいかった。うーん、私こういう、ど真ん中ストレートの謝罪、出来ないな。出来ないよ。あと「歌っちゃってごめん」と言うシーン、人生でそうそうないよ。かわいいね。
ちなみにドギョムのミッションは「たまごを10個焼いて食べる」だったのだけど(※夕飯後にも拘らず)「バーノンが一緒に食べてくれたらもらったお小遣いを半分こするよ」とお詫びついでのおねだりまでしていてすごかった。気の良い子だな、ドギョム。バーノンもゴチャゴチャ言わないで一緒にたまごを食べていてかわいかった。ピュアで良い子だな、バーノン。

スングァンが無くしてしまったボールを見つけられないまま、船に乗るシーンのミンギュも良かった。旅行中、ずっと持ち歩いていたボールがあり(バレーボール?サッカーボール?)ベンチに置いていたら転がってしまい、行方不明になってしまったのだ。スングァンはかなりショックを受けつつも頑張って探したけど、結局船が出る時間になってしまった。まじで「毎晩一緒に寝てたぬいぐるみをなくした子ども」ぐらい落ち込み、悲しんでて、かわいそうだった。……無人島に一緒に漂着したバレーボールを友だちにする映画があったな、なんだっけな。
名残惜しそうに港を見るスングァンに、ミンギュが「どうにかしてあげたい」と言うシーンが、めちゃくちゃ印象的だった。「どうにかしてあげたい」か……優しいな…………すごい優しいコメントじゃない?「あとでもう一回探そうね」とかは言えると思うねんけど、「どうにかしてあげたい」を本人に言えるんか。うーん、優しい。私は自分が、こういう、頭の中では思っているけど、言っても事態が動くわけではない言葉、みたいなのを省いているんじゃないかと思う。軽視しているわけじゃないけど、でもたぶん無意識に「言ってもどうしようもないしな」と思っている。だから「どうにかしてあげたい」は、口からは出ないのだ。これを言葉にできるミンギュ、良いなぁと思う。
ミンギュって図体がデカい上に動きも声もなんかいちいちデカくてガサツそうやねんけど(ごめん悪口とちゃうで)意外にもこういう繊細な、ロマンチックなところがあってかわいい。
あ、バレーボールを友だちにする映画は「キャストアウェイ」です。トム・ハンクスね。
スングァンのボールは結局、港で見つけたおじさんが船に乗せておいてくれて、船の上で見つかりました。よかったよかった。スングァンはスングァンで、感情を表現することに衒いがないところがとっても素敵。私は「今悲しい」とかあんまり言えないよ。あと「ボールなくした」すらもあんまりはっきり表明できないんだよ……

アイドルから学ぶことって本当に多いな~
次はデビュー前の映像コンテンツ「SEVENTEENプロジェクト」を見る予定です。

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