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작은 것보단 큰 걸 더 주는 일
2024年11月18日 (月) 20:06
ジンくんのソロアルバム『HAPPY』がリリースされた。ジンくんのことが人間として大好きなことは間違いないけど、音楽が好みかどうかは聴いてみないと分からないので私はかなり緊張していたが、長く聴いていけそうな楽曲ばかりでホッとしている。ジンくんが歌ってさえいればなんでも好き、というタイプのオタクだったら良かったのに、とは思う。自分でも自分が面倒(この件に限らず、私は本当に面倒な生き物)。
先行リリースされた『I’ll be there』は明るいサウンドのファンソングで、泣きながら笑っているみたいな曲だった。良い曲だと思う。「君(ファン)がいる限り、僕はここで歌うよ」という旨のファンソングは、手垢つきまくりのよくあるテーマだと思うけど、ジンくんがどういう人で、どういうマインドでアイドルをやっているかをよく知っているので、何回聞いても目がジワジワしてしまう。
入隊前の『The Astronaut』と聞き比べると、声質が変わっている。声質というか、歌声が力強く、逞しくなった。曲調の違いがあるので単純な比較にはならないけど、なんというか、ずっと歌声の根底にあった迷いや不安みたいなものが、なくなったように思う。18ヶ月間軍務に服していたのだから「歌唱力が上がった」とか「ボイトレを頑張った」みたいな話ではないだろう。だから、精神的な変化なんじゃないかと思う。
もしかしたら兵役を経たことで、業界以外の世界を知り、そこで得た人間関係や経験から、メンタルに作用する良い影響があったのかもしれない。勝手で、楽観的な憶測でしかないけど。
ジンくんは、いつどこに行っても誰からも愛される人だと思っているけど、それはジンくん自身がいつどんな経験をどこでしても、何かを得られる柔らかさを持っているからかもしれない。
何より、長い間「いつ行く、どうなる、免除される・されない」とジンくんの意思とまったく関係なく揺れ動いていた兵役が、どんな形であれ「ちゃんと終わった」ということで、得られた安心感があるだろう。これも想像でしかないけど、でももし私がジンくんだったら、お兄ちゃんも友達も、とうの昔に終えた兵役に、自分は自分の意思やタイミングで行けないこと、そもそも行くかどうかすら自分で決められないこと、それを決めるのは自分でも家族でもましてや会社でもなく国であること、などのストレスはとてつもなく大きいと思う。ジンくんは聞かれればいつでも「呼ばれればいつでも(兵役に)行きます、協議は会社に任せています」と答えていた。本当に言葉通りの意味だろうと思う。自分のことなのに、自分で決められる立場にない、という意味だ。これがストレスでないなら何だ。怖かっただろうな。
軍役の是非などの話ではなく、ジンくんが「このストレスから解放された」というただ一点のみにおいて言えば、行ってよかったんじゃないかと思う。だって「終わった」んだから。
ジンくんは、口では「僕はワールドワイドハンサムなので」とか「スーパースターです」とか言うわりに、いつもどこか不安げで、自信がなさそうで、遠慮がちなところがある。そういうところがいじらしく、健気でかわいいけれど、顔面以外への自己評価が低すぎるのだ。というか、顔面への評価を盾にして、それ以上踏み込めないようにしているところがある。謙虚と言うにはあまりにも行き過ぎている気がする。元来そういう控えめな性格でもあると思うし、自己表現の権化みたいなメンバーたちへの引け目もあるかもしれないし、明確な理由はわからないけど、ジンくんはいつも自分への評価が厳しいと、私は感じる。
他者からの評価にも一向に慣れる気配がなく、メンバーにまっすぐに褒められると、首まで真っ赤にして照れている。特に顔面以外を褒められているときのジンくんは、所在なさそうに恥ずかしがっていてとてもかわいい。たくさん努力してるんだから、何を褒められても「さも当然」みたいな顔してればいいのに、出来ないんだろうな。そういうところも好き。
前述の「かっこいい顔をみてください」みたいな発言も、いわゆる自己愛やうぬぼれ、自己陶酔の類から出ている言葉ではないのだと思う。
どの角度から見ても顔が美しいので事実を言っているだけ、という一面ももちろんあるけれど、自分自身を鼓舞したり、プロとして気持ちを安定させるための言葉だと思う。そうやってバランスをとる術をひとつずつ覚えていっているんだろうな。あんなふうに人生を切り売りする職業だと、線引きやバランスはかなり重要なんだろうと思う。
ジンくんは「もっとかっこいい人がたくさんいることは知っています、でも僕は自分の顔に満足しています」とも言っている。本質はこっちだと思う。
エンタメや音楽だけの話ではなく、どんな世界でも「もっとできるようになりたい、もっともっと」と上を目指す気持ちや力が大事なことはわかる。でも、それと同じくらい「自分にできること、持っているもの、今の自分そのもの」を愛し大切に思うことも、必要なんじゃないかと思う。それによって得られる安らぎや、あたたかさが、人には必要だと思う。ジンくんがグループに与えている安心感は、ここに由来するんじゃないか。
韓国で2日間開催されたショーケースは全く当選しなかったので家で見たけど、ファンに囲まれて幸せそうに歌うジンくんは夢みたいに美しかった。もう心細そうに、不安げに目を揺らしたりしていない。私が不安でこわくてさみしかったのと同じように、ジンくんも不安でこわくてさみしい18ヶ月間を過ごしたんだと、ようやく実感できたように思う。過去のことだったとしても「あのとき同じ気持ちだった」と教えてもらえることがとてもうれしい。
毎度のことながら、こんなに幸せにしてもらって返せるものが何もないの悔しいな。返せない分は私自身がもっと幸せに、豊かに生きられる力に変えたいと思う。具体的に何かは思いつかないんですけど、韓国語を頑張ります。
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