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光について
2024年11月20日 (水) 20:45
生まれつき蛍光灯が嫌いだ。「生まれつき」なはずがない、と思うかもしれないけど、私は6歳の時点で父親に「新居の電気の色が気に入らん、もっと黄色い色の電気にしてほしい、家が白すぎる、そもそもこんなに明るい必要はない」という旨の主張をしているので、もう「生まれつき」でいいと思う。
30年後の現在、わが家に蛍光色の明かりは一つもない。風呂はかろうじて昼白色にした。風呂だけは裸眼で使う部屋なので、電球色だと危ないからだ。私はたまに自分でもびっくりするぐらい目が悪い。
イルミネーションも興味がない、と最近自覚した。人工的な光が全般的に嫌いなんだと思う。目が痛いし、シンプルに発色が好みじゃない。あまりきれいだと思えない。「イルミネーションを見に行く」のもまるで興味がない。ぜんぜん行きたくない。
友人にその話をしたら「じゃあ何の光ならきれいなの……星は……?星はきれい?」と、怪物に人間の情緒があるかどうかを確認するときみたいな質問をされた。星はきれいです。
ライブの演出としての光は、わりと受け入れられるようになってきた。アイドルというものを概念から理解し、楽しめるようになったことが理由として大きいと思う。
客席のペンライトをBluetoothで制御する演出は誰が始めたんかな。松本潤くんが「Coldplayのライブでやってたのを見て、自分たちのライブでもやれないか相談した」というようなことを言っていた記憶があるので、嵐よりColdplayが先、ということになる。
Coldplayのライブは昨年東京ドームで見たが、リストバンドの形をしたライトが入場時に配られた。私に見えている景色と同じように、反対側の席やアリーナ席にいる人たちもこの光が見えているのだ、私もその光のなかのひとつになっているんだ、と思うと嬉しかった。私も何かの役に立っているような気分になれたからだ。
札幌ドームで嵐を見たときは、母の友人にペンライトを借りて持って行った。私は3階席の上から5段目くらいの席で、初めて見た嵐は小指の先よりも小さかった。スピーカーも限界があり、反響と残響でもこもこした「隣の村の祭の音」を聞いているみたいだった。そんな状況でも、メンバーはみんな千切れるほどこちらに両腕を振って「見えてるよ」と言ってくれた。見えているのはペンライトだと思った。こんなに遠くても、そちら側が明るくてこちら側は暗くても、見えるのは光を持っているからだ。ここに光があり、それが動くのが見えるから、翔くんはここに人がいるとわかるのだ、と。
人工的であっても、意味のある光であれば好き、という感じかもしれない。
……てなるとイルミネーションを作っている人とかに会って話を聞けば「あの人が作った光だ」と思えるようになるので意味が生まれますね。好きになるかも。
イルミネーションを作っている人ってどこに行けば会えます?
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