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2022年11月8日 (火) 20:58

音楽のはなし

渋谷すばるさんのライブへ行ってきた。友人が関ジャニデビュー前からのファンで、その付き添いだ。
とは言え友人も関ジャニデビュー直後くらいまでの期間を熱心に追っていて、近年の活動については詳しくないらしい。当時は握手会に行ったりもしていたそうだ。「渋谷すばる、今ライブやってるみたいやねんけど、ひとりで行くの嫌やしさぁ〜」と言うので、じゃあ一緒に行こうよ、と言ってチケットを買った。私は基本的に誰のライブも観たい。
ひとりでライブ行くのが嫌でライブに行けない人、ぜひ私を誘ってください。私は基本的に誰のライブでも観たいし、自分のチケット代は自分で払います。

ライブに来ている渋谷すばるさんのファンは、若くても20代後半ぐらいから大体40代ぐらいまでの女性がメインの客層で、夫婦やカップルで来ている人も多い感じがした。男性も思ったよりは多かった。
私は予習として2~3枚ぐらいアルバムを聴いてからライブに行ったので、知っている曲もたくさんやってくれたし、キーボードと渋谷すばる/ギターと渋谷すばる/ベースと渋谷すばる/ドラムと渋谷すばるとギター、みたいな2人ずつで演奏するアレンジがされている楽曲もあったりして興味深かった。私が単に音数が少ないバンドが好みってこともあるけど、ドラムとギターボーカルでふたりの編成とかおもしろいよね。全然関係ないけど初期ストレイテナー(ホリエ中山期)のことを思い出して懐かしい気持ちにもなった。
何より私は「味園ユニバース」を観ていたし、当時「古い日記」を歌う彼を見てギョッとしたのを覚えている。こ、この人こんな、ノーガード戦法みたいな歌をうたう人なの?と思ったし感動した。歌をうたっている人だけが纏うヴェールみたいなものが見えた。

渋谷すばるさんは彼が好きな音楽・影響を受けた音楽を、本人に聞かずとも7~8個スラスラぐらい挙げられるぐらいには音楽性が明瞭だった。華美でなく硬派なデザインのステージセットや、本人の立ち姿から、十二分にそれが伝わった。なるほど、これがやりたかったのね。そうかそうか。それで今、2年目なのね。そうか、なるほどな。
……これは関ジャニにいたままで、出来なかったんだろうか。そんな単純な話じゃないだろうか……でも、私は関ジャニをそんなに熱心に追ってはいないけど、でもさ、関ジャムで見る限り、関ジャニは良いバンドだなぁと思うけど、うーーーーん。土俵を変えたかった、ということなんだろうか。うーーーん、分からんな。

今はグループで活動する人を応援しているファンの気持ちが少なからず分かるので、私もファンとしてのいろんな感情が理解できる気がする。ずっとメンバーみんな一緒にいてほしくて、変わらない関係性でいてほしくて、ずっと仲良しでいてほしいが、当たり前に全員別の人間だから、うまくいかないときがあって、だんだん気持ちが同じ方を向かなくなるときがあって、努力や譲歩がいつでもうまく機能するわけではなくて、その末に別離があることもあるのだ。それでも舞台に上がってくれるなら応援したいし、好きなことを好きなようにやって、それを見せてくれたら嬉しいし、でも本当はそんなこと全部どうだってよくて、あなたが幸せで健康でいてさえくれれば、あとはどうだっていいよ、と思うでしょう。わかる、わかるよ……!!!(大号泣)

帰り道、キムナムジュンが言った「アイドルというシステムは人間を成長させない」という言葉とその意味について考えた。私は彼の言う「アイドルというシステム」を経験していないので実態は当然分からないが、それでも10代から20代までの自分自身がどのように生きてきたかは自分で知っているので、なんとなくその差異は分かる気がする。例えば「学校というシステム」が人間を成長させるかどうかは甚だ疑問ではあるが、自分にかけられる時間の量で言えば「アイドルというシステム」より遥かに多いんじゃないかと思う。「行かない」という選択肢だって、あるにはあるもんな、学校は。アイドルにそういう選択肢はないだろう、だって仕事だから。
大小さまざまな選択肢の多さは、精神的な身軽さにも繋がると思う。成長とは何かを端的に言うのは難しいが、少なくとも身軽であることは必要なんじゃないか。挑戦したり、失敗したりして、それでもまだ挽回できる、やり直せる、と思える程度の精神的身軽さは、成長に必要だろうと思う。

つーかその渦中にいてなお「アイドルというシステムは人間を成長させない」と言語化できるの、並大抵のことじゃないなと思うけどね。それほどまでに聡明なナムジュンが「成長できない」と感じているんだとしたら、なるほどそれは由々しき事態ですね、とも思う。

ま、渋谷すばるさんのことに私みたいな門外漢が口を出せるようなことなど何もないのだが、でもどうか幸せでいてほしいな。あんなにも「ただ音楽が好きなだけの人」が、幸せに生きられる世であってほしい。

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