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過感傷

2021年9月15日 (水) 22:51

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場の空気や流れにそぐわない発言をしてしまい「しまった」とは思うもののリカバリできない。「変なことを言うやつだな」と思われるのはもう構わない、既に諦めているが、それよりも「変なことを言って”自分は人とは違う”という主張をしたいのかな」と思われるのが恐ろしい。ああ、平均値を具現化したような生き物になれないだろうか、と書きながら、そんなものになれるはずがない、とも思う。
あとそれになれたとして、おまえはどうせまたぐちゃぐちゃ言い出すよ、いつだってないものねだりなんだから。ぐちゃぐちゃ言うのをまずやめなさいよ、でもブログってぐちゃぐちゃしたのを書くところでしょう。あとおまえって呼ばないで。

向かいに座っている男の子の、スニーカーはナイキで、ハーフパンツはアディダスだ。揃えなくていいんだろうか、と思うけど、自分でも原因が分からない。なぜ揃えなくてはいけないんだ。

スタバの店員さんに「帽子かわいいですね」と話しかけられる。そうなの、どうもありがとう、キツネ柄の刺繍なの、かわいいでしょうえへへ。
続けて「すごく有名なブランドのとかですか?」と言われたので「いや全然、さっきそこのロフトで買ったやつです」と答える。店員さんいわく「寒くなってきたから帽子を買いたいけど、どんなのが似合うかあんまり分からなくて…どこで買えばいいのかもあんまり…」ということらしい。「そうなん、ほな今度いっしょに買いに行かへん?」と言いかけて自分で気づく、私ほんとに人見知りじゃなくなってるな……
さすがにその誘いは不気味かと思い、「形がいろいろあるから、いっぱい被ってみて決めるのがいいですよ」と言うに留めた。

とは言え「今度いっしょに買いに行かへん?」と言っていたらどうなっただろうか。まぁ「え~ありがとうございます~ぜひぜひ~笑」とかなんとか感じの良い返しをくれて、それで終わりだろうけど。でも「じゃあLINEを交換しましょう、お休みいつですか?」とか言う具体的なところまで発展した可能性だってゼロではない。もしそうなっていた場合を考えると、私は、出来たかもしれない「帽子を一緒に買いに行く友だち」をひとり失ったことになるのだ。ふーむ。

毎日無数にある分岐点について、ごくたまにではあるが、グッとフォーカスして考えてしまう。今まで大きな分岐点は確かになかったのかも、でもこういう小さく、いや小さいと思っているが本当に小さいかどうかはまだわからないような、目に留まらない程度の分岐点はいくつもいくつもあって、いつのまにか今、ここに立っているのだ。これを書いている間にも、気に留めていないだけで常にあらゆる物事が分岐している。選んだのかどうかも自覚がないまま、それらは過ぎていく。
そのことをどう思えばいいのだろう。悔やむほどの話じゃないしなぁ。でも、あらゆる分岐点に目を凝らしてひとつもこぼさないよう自覚的に生活するなんて全然楽しそうじゃないね。疲れるだろう。お、バランスか、これもバランスのやつか。

森羅万象すべてにおいて大事なのはバランスだぞ、と思い続けているが、何もかもをそこに落とし込むことは逆に「バランス悪い」んじゃないのか?と思い至ると、頭とつま先がぐるんとひっくり返るような気持ちになる。芝生に寝っ転がって空を見ていたら、空と地面が逆になるときがあるでしょう。あの感じです。今どっちが上?どっちが前?真正面はどっちだ。

ナムさんのvliveを見ていたら「憂鬱にならないように、諦めないように、ずっと戦ってる」「ずっと自分だけで曲をつくっていて、何にもならないかもしれない、でもこういうことをやらないとだめだ」「こうやっていると、いつかいい日が来るんだと思って戦っている」というようなことを言っていて、ついべそべそ泣いてしまった。ここまで神格化され、偶像化され、それでもなおその繊細な皮膚感覚を保ったまま生きることは、どれほど難しいことだろうか。私だってあなたを大いに神格化しているよ、そうしておけばこれ以上考えずに済むことが多いからだと思う、弱い生き物で申し訳ない。
あなたが本当は何を考えていて、本当はどういう人なのか、私は本当には知ることができない、たぶん永遠にできないだろう。そのことを悲しいと思う気持ちがいつもあるよ、でももう何もかもブン投げて、いつだってあなたはあなたの心を守ってくれ、誰にも何にも応えないでいいから、迷いなくあなたの幸せだけを採って、どこまででも行ってくれ。ナムさん、いやみんなも、いつもほんとうにありがとうね、幸せでいてね。
秋はセンチメンタルになっていかん、推しを推せることの当たり前じゃなさを抱きしめ、ありがたくてしょっちゅう泣く。秋関係ねぇかもな、いやでも秋のせいにして泣く。

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