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最近のはタテ編み

2020年10月10日 (土) 22:44

音楽のはなし

10月10日はアナログフィッシュの日だ。魚(とと)の日、ということらしい。
2010年10月10日に新木場スタジオコーストでやったライブに、病気療養中だったドラムの州ちゃんが復帰して以来、毎年10月10日は何らかの「たのしいこと」を用意してくれている。
今年の「たのしいこと」は配信ライブだった。

ライブに行けなくなってからどれぐらい経ったっけ、最後に見たライブ何だっけな、と思ったけど7月に野外ライブ行ってたわ。配信ライブは終わったあとなんとなく空虚な気持ちになる時が多くて微妙な心境ではあるけど、私は好きなバンドに好きなだけバンドを続けてほしいので、そのためにお金を払いたい。つーかやめたいならもちろんやめたっていいのだけど、やめる理由がお金だけなんだったらぜったい嫌だ。

今回の配信ライブ「Town Meeting by the Sea」は江ノ島オッパーラで事前に収録、ミックスして編集したやつを流すからみんなで見よう!メンバーもコメントするよ!というやつだったのだけど、何よりライブ自体がとっても良かったので良かった。「よかったのでよかった」ってすごい、ばかみたいな感想。でも音もよかったし、映像もすごくよかった、雰囲気いいね、という感じだった。現場に行けないなら、映像作品としておもしろいものを見たい、という気持ちがある。

配信開始直前にお昼寝をしていて、あと30~40分で始まるなぁというころに起きた。ちょっとおなかすいた…焼きそばでもたべよう、と作って食べたら、下岡晃の新曲が「yakisoba」だったのですごかった。単なる偶然ではありますが。
しかもめちゃくちゃいい曲だった。「うちに帰ったら 焼きそばを食べよう 3食入りの 食べ慣れたやつを」という歌い出し。あぁ今食べ終えたやつがそれだよ、私が食べ慣れた3食入りのはマルちゃんのやつです。

サビで「なんにもいいことない なんにもいいことなかった」に続けて「いい日だった」と歌われたので面食らってしまい、そのあとじんわり好きだった。なんだこのさみしくて愛おしい歌は。
そうなんだよな、「なんにもいいことない」と「いい日だった」は両立するんだよ。全然真逆のことではない。
帰ったら焼きそば食べよう、冷蔵庫になんかしらあるからそれで、別に寄らなくていいけどスーパーに寄って、あ、今日夕焼けきれい、あの子いま何してるかな、電話してみよっか、まぁ後でいーか、みたいな日、あるもんな。そしてそういう日は「なんにもいいことなかった」し、「いい日だった」んだよ。
なんだこのさみしくて愛おしい歌は。
なんでこんな曲が書けるんだろう、いいなぁ、下岡晃になりたい。

そしてこういう曲を歌ってはいるが「何もない日こそ尊い日である」みたいなことを説いてるわけではない、と思うけど実際はどうなんだろな、でも私は下岡晃のそういうとこが好きだよ。「そういうとこ」っていうのは「下岡晃はこういう人です」ってとてもひとことでは言えないとこです。まぁ人間は誰でもみんなそうやけど。

そういえばこないだ下岡晃がインスタライブで着ていたチャンピオンのスウェットに「お直ししたやつですか?」とコメントを打ったら「そう、これもう10年以上着てて、あのこれ、横編みなんです」と答えてくれてうれしかった。好きな人がするどうでもいい話ってなんであんな愛おしいんだろうな。毎晩どうでもいい話を留守電に入れておいてくれる恋人がほしい。

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