TANAKA NOZOMI

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Mr.Clumsy

2020年2月27日 (木) 23:46

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15年ぶりの友人に会う(会った)、と言うと驚かれる。誰より私がいちばん驚いているけど、実際に会ってみると思ったほど違和感はなかったし、もちろん「15年を感じさせない距離感」てことは無かったけど、あぁけっこう細部を覚えてるもんだな、と不思議だった。
笑った時の声の感じとか、目を伏せた時の顔、ふとしたときに「なつかしいな」と思い、「変わってないな」と思った。「変わってない」わけないねんけどさ。
くっきり引いたアイラインを見ながら、制服以外で会ったことあったっけ、とぼんやりした。アイラインはおろか、眉毛を整えるだけで犯罪者扱いで、スカートを短くする程度ではかわいくならないセーラー服を着ていた私たち。

友人の記憶と私の記憶は一致していたりしていなかったり、記憶自体は一致しているのに全く違う捉え方だったりして、私たちはそれを一枚ずつカードみたいに交互に出し、これ何の時間だ、こんなのもっと早くやっとけばよかった、でも今だからようやくこれができるんだろう、15年てやっぱ長いんだな、と思った。

彼女は「ずっと謝りたかった」と言い、私は「長いことそんな風に思わせてごめん」と言った。
彼女が私に謝ることなんて何一つ無い、そりゃあ心配することは多かったかもしれんけど、でも彼女はズルしたり、人の邪魔をしたり、足を引っ張ったり、それを取り繕って嘘をついたりするような卑怯な人間じゃなかったし、私はそのことを好ましく思っていて、救われてもいた。私はズルをするようなタイプの卑怯な子どもだったよ、私こそがそれだよ。

彼女は私のことを「ちゃんとしてる」「強い人」「私とは違う」と言い、あまりにも「私が思う私」と違っているのでびっくりした。私、ぜんぜんちゃんとしてないよ、見た目ほど強くもないよ、ビビりで、石橋を叩いて壊してもっかい組みなおしてから渡るような人間だよ、しかもぜんぜんちゃんとしてない。
「ちゃんとしてる」って何なんだろうな、そういえば私よく言われるわ、「ちゃんとしてる」とか「しっかりしてる」とか、あれ何なんだ。

そのうえ「弱みを見せない」「好意をちゃんと口にしない」と、ドンズバの指摘をされ、もう笑ってしまった、あぁほんとだ、それすごい、苦手なやつなの、いまだに出来てないやつなの、まじでずっとそうなんだな、15歳からずっと、これでも気にしてるほうなんだよ、と思った。15年て長いんじゃなかったのかよ、おかしいな、今どこにいる?ここ何組の教室?

「好意をちゃんと口に」できない私は、来月彼女を家に呼んで、私が作ったごはんを食べてもらうことにした。相変わらずだな、すぐ飯を食わそうとするな。
あと15年ぐらいかかっても構わないから、「弱みを見せて」「好意をちゃんと口に」できるようになりたい、指摘したんだから協力してよ、頼むよ。

彼女は数年前に結婚し、今は夫さんと二人暮らし、毎日お弁当を作って節約し、目標があるのでせっせと貯金しているらしい。これが「ちゃんとしてる」じゃないなら何なんだろう、超「ちゃんとしてる」でしょ。

ずっと友だちだったのか、また友だちに戻ったのか、ようやく友だちになったのか、どれなんだろう、よくわかんないな、ま、どれでもいいか。

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