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#無い記憶

2022年6月15日 (水) 22:33

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テヒョンは「(雨降ってきたから)駅まで迎えにきてくれん?」って電話したら、傘もささずにビーサンで来る(と思う ※妄想)。
私は「いや傘2本持ってきて、って意味やん…わかるやろ…」「ほんでなんでビーサンなん」て呆れて笑うけど、テヒョンは悪びれる様子もなく、むしろちょっとウキウキしながら「でも気持ちいい雨だよ」とか「お風呂わかしてからきたんだよ、帰ったらすぐ入れるんだよ」とか言う(と思う ※妄想)。
はーーーめっちゃかわいい、許す。確かにしとしと降る雨に濡れるのって、気持ちいいもんな。これから出かけるってときは嫌やけどさ、でも今は家に帰るだけやし、濡れてもべつにえっか。しかもお風呂わかしてきてくれたんや、えらいなぁ、めっちゃ気ぃきくやん、ありがとうテヒョンア。洗濯物は?洗濯物も入れてくれた?あ、洗濯物はそのままか、ははは。いやいいよいいよ、明日は晴れるから、洗いなおすから、大丈夫やで。お風呂あがったら何食べよっか?雨やからパジョンにしよかな、テヒョンひっくり返すの上手やん。

という旨のツイートをした(※だいぶ妄想を加筆している)途端、あれ、これなんか、こういう詩があった気がする、何やっけ、とムズムズする。家にある詩集数冊をめくってみるも、それらしきものは見つからなかった。うーーームズムズする。詩じゃないのか……?でも歌詞とかじゃない気がする、歌詞ならメロディーぐらい思い出すはず。

記憶にあるキーワードを曖昧に羅列してGoogle検索すると、案外早く正解にたどり着いた。検索エンジンってすごい。短歌だった。そうだそうだ。思い出した。
引用して良いんだろうか、でも出版社のウェブサイトに載ってるから良いかな。リンクもしておきます。

雨だから迎えに来てって言ったのに傘も差さず裸足で来やがって
『木曜日』盛田志保子/書肆侃侃房

「来やがって」の部分、めちゃくちゃ良いよなぁ。これ、文字数とか無視してまだ続けるとしたら「来やがって…ほんまそういうとこやで」みたいな感じだろう。「ほんまそういうとこやで」も実は省略されている。正確には「ほんまそういうとこ、あんたのおもろいとこやな」とか、「ほんまそういうとこが好きやで」とかになるはず。はずだが、短歌はその余韻や気配、視線を残して「来やがって」と終わるのだ。かっこいいなぁ。

そういえばこれ、作者の方の妹のことを書いた短歌だったんじゃなかったか。傘もささずに裸足で迎えにくる妹、いいね。どんな子だろうな。

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