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水色スカート

2018年5月21日 (月) 22:04

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ドラマ「おっさんずラブ」にハマっている。
ハマっているどころの騒ぎではない。
フィクションだと頭では分かっているのに、ふとした時に
今日は牧くん傷ついた顔してないかな…枕を涙で濡らしてないかな…とか考えてしまう。
わりと毎クール真面目にドラマを観ていて、最近は「逃げ恥」も良かったし「カルテット」も超良かったし、
「監獄のお姫さま」も私はすきで、あと「ごめんね青春」がここ数年は心のベストテン第一位で
でももう「おっさんずラブ」は別格、心の国民栄誉賞授与。林遣都には紫綬褒章。

まず本が、お話がいい。サボってない。丁寧にやってる。
”男同士の恋愛”っていう、テレビでやるにはやや奇抜な設定(私は特には思わんけど、男同士に限らず、歳の差恋愛とか、例えば60代同士とか、わからんけどもっと多様化しても良さそうなもんよね)に
頼りきりにならないで、人の気持ちとか、その変化とかを大事に作ってる。
あと役者がいい、全員超いい。上手い。全員好き。頼むからなんとかして全員幸せになってほしい。

吉田鋼太郎とか、なんであんなにいろんな声が出せるの…すごい、超人的。
春田にフラれるシーン、おもしろいし舞台役者っぽさもあるしコミカルな感じにも見えるけど
めっちゃくちゃ切ない。
「なんで?上司だから?男だから?なんで?」って泣くんですけど、
この「なんで?」はまじで「なんで?」としか言いようがなくて、
ついうっかり、自分に重ねて観てしまった。
なんで私じゃだめなの?なんで?こんなにすきでいるのになんで?
はぁ、恋ってこれです。忘れてたけどこれが恋。この、報われなさ。終わらなさ。

もうあと2回の放送で終わるというのにまだ観てない人はまじで早く観てほしいんですけど
私は早くDVDかブルーレイか何か欲しいんですけど
ちょっと登場人物の話とかしたい。
相関図など公式情報はこれを観ていただいて → http://www.tv-asahi.co.jp/ossanslove/cast/

まず田中圭くん演じる春田(めちゃくちゃいい体、なにあの背中は、ずるい)。
部長と牧くんに告白されて、わたわたしている主人公・春田。
この春田の普通の男っぷりが見事すぎると思う。田中圭ハマリすぎじゃないか。
実家暮らしで家事が一切できず、トイレットペーパーがどこにあるかも分からんレベルで母ちゃんに任せきり、ズボラでガサツ、鈍感、片方だけ脱いだ靴下をそこらへんに投げ捨ててソファで寝ちゃうし、営業成績は良くなくて、合コンでは空回って引かれてて、好きな食べ物はからあげ、お昼ごはん食べながら「VRってエロもいいらしいよ」とか言っててまじ普通・平凡。
ごく普通、33歳・男性・サラリーマンのど真ん中に普通。
でも一生懸命仕事してて街の人に好かれてる、お人よし、何だかんだ後輩の面倒見がいいし凡ミスするわりに上司にも愛されてて、本社から異動してきた牧くんに手書きのマニュアル(表紙の絵はヤバイが)を作ってあげたり(やさしいね)、
「ありがとう」「ごめん」「いただきます」をちゃんと言う、良い人でもある。
1話の「すげえじゃん!揚げ物すげえじゃん!」も心の底から言っててかわいい。
4話でちずちゃんにお夜食作ったあと、牧くんがお茶入れてくれたときも「あ、ありがと」ってちゃんと言っててかわいい。

っつかこの普通さって、現実世界ではあんまり”普通”じゃないよね?
意外とこの”普通の男”は存在しなくないですか。私の周りにはいない。ください。
話逸れるけどこれの歌詞を思い出す。
そうなんだよ、みんなが言う”普通”って実際は理想寄りになってんだよ、中田ヤスタカよ。

えっと話し戻るけど、春田、この春田の普通さ、健全さ、愛しやすさが
田中圭によって間違いなく、丁寧に、惜しみなく表現されている。のだ。すごいぞ田中圭。
この人、一見”無個性”であること(画面でそう見えるだけで実際の田中圭は多分違うってのは分かった上で言ってる)を完全に自分のものとして手中に収めてそれを武器として磨きあげた感じがあるよね。すごいぞ田中圭。

春田はたぶん一人っ子っぽいし、母ちゃんは1話で出てった(春田が悪い、母ちゃんは悪くない)けど、おそらくごく普通に仲良しのあたたかな家庭で、すくすくのびのび育ったであろう感じがする。
お隣に住む荒井兄妹と、それこそ兄妹のように遊んだりしながら、小5のときと高1の時にちょっとモテて、
あぁ見える、全てが想像で見えるようです。春田の人生。

それに対しての牧くんは
新卒入社で本社勤務の若手エースでエリート、おそらく経験を積むために異動になった営業所勤務でもポスティングとか地味な仕事をバカにしたりしないし、営業成績ドベの春田をナメたりしないし何なら凡ミスした春田を庇おうとするし、家事も完璧、料理もできるパーフェクト超人、おまけにあの”美しい”としか言いようのないルックス。
でもどこか影がある。いつも何か言いたげにして、それを飲み込んで悲しい顔をする。牧くん…

相手が”男”ってだけで「割り勘してVR買わない?エロも良いらしいよ」「ロリで巨乳が好き」と大声で言うノンデリカシーバカの春田に対して
牧くんは多分、過去にもいろいろ、ゲイであるがゆえのかなわない恋とか、ままならない友情とか、あったんだろうな、と思わせる。親との関係も、なんかあるのかもしれん(6話でなんかありそう)
(大体「ロリで巨乳が好き」なんてもはや性癖ですらなくない?それ何も言ってないのとおんなじじゃない?)
そんな牧くんが、春田を好きになって、こないだ5話で、どうにか(ようやく)付き合うことになったものの、
まだ先の展開がわっかんないよー!どうすればいいのー!という、そんな月曜日なんです今日は。
次の土曜日までまだ5日もある。長い。待てない。早く次の回をくれ。早く。

私はBLはちょっとよく分かんない、というかド初心者・門外漢ヤローでごめんなんですが
BLが好きな人の気持ちは多分理解できてると思う(多分)、って感じなので
「男同士とか無理ー、ないわー」というスタンスの人がこのドラマを観た場合どう感じるのかはわからん。
でも前述の通り”男同士の恋愛”っていう設定インパクト頼みのドラマではないから
観る側のスタンスなんてまじで関係ねぇ…と思うけどどうだい。
個人的にはBLってあれでしょ、私の好きな人と好きな人が好き合ってる様がめちゃくちゃ好き、
というあれでしょ、わかるわかるという心持ちです。合ってる?

あとBL界隈には”攻め”と”受け”という属性みたいなのがあって
表記する時には「牧春」みたいな感じで左に攻めを、右に受けを書くということらしいです。
ググりました。えへへ。
それでいうと私は「春牧」なんじゃないの、と思うんですけどどうなの。違う?

登場人物には全員幸せになってほしい、と思うけど
特に牧くんには、どうしても幸せになってほしい。というか解放されてほしい。
もうそんな、諦めたような顔で儚げに笑わなくていいし、悲しいとか傷ついたとか怒ってるとか妬いてるとかいちいち飲み込まないで全部ちゃんと口に出していいし、
もっと言うと、俺が選んだ服を着て撮った写真をちずちゃんに送んないで、とか
近くにいるからって合流したくないせっかくデートしてるのに、とか
ちゃんと春田に言っていいよ。我慢しないでいいよ。と思う。

5話で牧くんが「形だけじゃなくて、ちゃんと好きになってもらえるように頑張ります」って言ったあと
まじで「は、はやくだっこして”もうちゃんと好きだよ”って言ってあげて春田お願い…」ってなったもん。
春田が「ラーメン食い行かない?牧と行ってみたい店あんだよ」って言ったときの
牧くんのあのうれしそうな顔とか観て、たまんない気持ちになったもん。
海でちずちゃんに「春田も(牧くんが)好きなの?」と聞かれた春田が
「まぁ…うん」と答えるあのやわらかい顔を、どうにかして牧くんに見せてあげたいと思ったもん。
そもそも春田のあの無自覚にふんわりと人を幸せにする才能はなんだ。神が与えたもう才能か。
あぁこのお店に一緒に行きたいな、とか、あれを一緒に食べたいな、って思うの、
これが恋です。忘れてたけど恋ってこれです。

あんまり感情移入しないし、恋愛ドラマも結構観るわりに「いやこんな美男美女をおんなじ箱に入れたら付き合うに決まってる~!みたいな流れなんやねん、雑!ちょっともうどうでもよくなってきたな!」と思いがちである私は
こんなにドラマの中の人物の幸せを心の底から願ったの、生まれて初めてです。
胸が苦しい。牧くん。

つーか林遣都くんていつの間にこんないい男に成長したの…
滝田洋二郎の映画でデビューして、あとボクシングやったり泳いだり走ったりしてる映画に出てるあたりしか観てないから「あの色白でかわいい顔したガリガリのほっそい子でしょ、仕事ぜんぜん途切れないっすね」ぐらいの認識でしかないので
こんなに芝居が上手くなってて目とか手とか全部を役に捧げたみたいなすごい役者になってるなんて
聞いてないよー!状態です。あともうガリガリじゃないっす。年相応に分厚くなってるっす。
と言う訳で、あわててHiGH&LOWを観ています。ドラマ版も観るつもりです。火花も観るね。

あと部長とちずちゃんと武川さんとマロくんと蝶子さんと舞香さんについても書きたいけど
長文が過ぎるのでもうやめときます。
ちずちゃんのせつなさは、ただの傍観者である私の何倍だろうか。
あんなにかわいく生まれて、あんなにかわいい服が似合うちずちゃんの恋が
なぜこうもうまくいかないのでしょう。

いやもう3000字超えやばい。誰が読むのこれ。

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